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動物の声にアフレコをするテレビ番組

よく見るやつ。「激カワ&オモシロどうぶつ100連発」みたいなタイトルで流れている番組に登場する動物の動画には、やたらとアフレコがついている。最近では日向坂だってアフレコに挑戦する。

あれが出てきたのって『マルモのおきて』ブームからなのではないか、と思う。べつに証拠はないけど、そう思っている。誰かにちゃんと調べて欲しい。

マルも

この一番左の犬・ムックが喋るドラマだったと思う。「僕はお二人が好きだワン!」とかなんとか、子供たちに喋るのだ。たぶんその影響なのだ。
たしか僕が小5だが小6のときにマルモは大ブームになって、鈴木福と芦田愛菜が「マルマル♪モリモリ♪」とか踊っていたせいで僕はその踊りを小学校で踊らされ、その数年後に高校で恋ダンスを踊らされることになる。日本のドラマのせいで、踊りたくもない踊りばかり踊っている人生だ。ちなみに中学生時代はこれのサビを踊った。

これはまだ踊れる。やっぱり人間、好きなものを踊るのが良いんだと思う。

ちょっと脱線した。そもそも人間じゃなくて犬の話をしていたはずだ。とにかく人間は犬や猫の話をしがちだ。人間なら猫や犬が無条件に可愛いと思うはずだ、と思っている人間さえいる気がする。たまにTwitterが炎上していたり、喧嘩が起こっていたりする時、「まぁまぁ、かわゆいネケチャンの写真でもどうぞ(=^・・^=)」とか言って猫の写真を投稿したりする人がいるけど、あれはなんなんだろう。ああいう人たちは会社とかでもガチギレしている人のいる部屋に猫を投げ込んだりするんだろうか。ヤバすぎる。

そんなに猫はかわいいのか。いや、そもそも日本人は猫が好きなのかもしれない。そもそもこの国の国民文学が「吾輩は猫である。名前はまだない。」だ。あの猫のぐうたらした感じというか、無責任な感じが日本人の性格に合うのだと思う。

吾輩

日本人は生真面目だ……みたいなイメージが昔はあったみたいだけど、それは嘘だろう。人間なんかやめて猫の視点でこの世をぼーっと眺めていたいというのがこの国の人間の本質であり、夏目漱石はそれを理解していたから今も吾輩の話がいまだ国語の教科書に載っているのだ。そんなわけで、日本人はみんな猫が好きなのだ。しかし本当にそうなのか。

少なくとも猫派の人間は「猫のことは誰でも好き」と考えている節がある、と思う。僕も別に、可愛くないとは思わない。可愛いとは思う。そもそも僕は生まれてからずっと駐車場や公園の近くのアパートに住んでいて、やたら家の周りに猫がいた。今も窓を開けると車の下で寝る猫や、塀の上をのそのそ歩く猫がいる。ただ、たぶん猫にそんなに可愛いイメージがないのはこいつらのせいだと思う。喧嘩をするか発情しているかで一年中ギャアギャアうるさいし、ニャアニャアとも言わない。「ぐうううううううう」か「きああああああ」としか泣かない。どら猫だ。どら猫は可愛くない。猫派の「猫のことはみんな好き」説は傲慢だ。

少なくとも「猫派と犬派どっち?」と聞く猫派は傲慢だと思う。この質問は猫派に有利だからだ。これを見て欲しい。

犬の家系図

これは犬の系統図だ。世界中で盛んに品種改良が行われた犬は、猫に比べて圧倒的に見た目や性格に幅がある。つまり、「柴犬が好きだが、ブルドッグよりは猫が好きだ」ということが容易に起こり得る。それは本当に犬派と言えるのか。犬派はこのような葛藤に直面せざるを得ない。

対して、猫は犬ほど性格や見た目に差がない。猫なんてみんな基本これだ。先述した犬派が抱くような葛藤は持たないだろ。

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いや、違うのかもしれない、いや違わなくないと思うけど、こういうと猫派に怒られるんだ、今度はネコダンスとかさせられるかもしれない。すみませんでした。ネコダンスしまーす。♪\(=^・・^=)♪ ネコ~オッオッオ~♪(=^・・^=)/ネッコ~

途中国民文学の話題が出たけれど、最後に僕の好きな猫の小説をいくつか載せておこうと思う。どれも有名だけど、オススメです。

宮沢賢治『猫の事務所』https://www.aozora.gr.jp/cards/000081/files/464_19941.html
上のリンクから無料で読めるけど、本当にオススメするのはこちらの
https://www.kyoto-wel.com/item/IS81212N00918.html?device=pc
「岩手訛りで味わう宮沢賢治」という朗読CDに入っている『猫の事務所』。

秋山瑞人『猫の地球儀』
鬼才・秋山瑞人の傑作SF。秋山はたぶんライトノベル史上最高の文章能力をもった作家。すぐに読めるのは今作が上下二巻で完結からというわけではなく、文章の疾走感と面白さに他ならない。興味があったら是非。僕に言ってくれれば貸すし。

斎藤洋『ルドルフとイッパイアッテナ』
猫がチラシの裏に書いて著者(斎藤)に渡して本になった、ということが前書きで語られるのだけど、そういう仕掛けをされたのはこの本が始めて読んだ当時はびっくりしてしまった。


猫派の人、よかったら今度話しましょう。

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