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千日の稽古をもって鍛となし、万日の稽古をもって錬となす。
剣豪・宮本武蔵
剣豪・宮本武蔵のこの言葉は、修行の深さとその意味を語る有名な表現です。武蔵が生涯を通して追い求めた「剣の道」や「生き方」への姿勢が凝縮されています。
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宮本武蔵(1584年 - 1645年)は、日本の江戸時代初期に活躍した剣術家・兵法家で、二刀流の剣術「二天一流」の創始者として知られています。
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彼は、生涯で60回以上の決闘を行い、無敗を誇ったと言われています。そんな武蔵は「五輪書」という兵法書を晩年に執筆し、自らの体験や思想、剣の心得を後世に伝えました。この言葉はその中で語られたものの一つです。
「千日の稽古をもって鍛となし、万日の稽古をもって錬となす」は、修行や努力の積み重ねによる段階的な成長を表しています。
千日の稽古とは約3年の期間を指し、これは初心者が修行を始めて技や体力を鍛える期間です。「
「鍛」は「鍛える(きたえる)」の意で、ここでは基礎を固める意味合いがあります。千日間、毎日稽古することで初めて、武術の「土台」が築かれます。
万日の稽古」は、およそ30年に相当し、さらに上の段階へと進む期間を指します。「錬」は「練る(ねる)」という意味で、鍛えた基礎をさらに磨き、自らの流派やスタイルとして体現することです。
この段階になると、技だけでなく精神も鍛えられ、無意識に体が動く「無我の境地」に近づきます。
「千日の稽古」、この言葉は、「鍛えた基礎の上に、さらに鍛錬を積み重ねることで、真の技が身につく」という教えです。
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初めは基礎を徹底的に学び、次の段階でその基礎を応用・発展させ、最終的には技が体と一体化するまで到達する。
これは剣術のみならず、どんな分野においても一流になるための道を示唆しており、「成長には長い時間と深い努力が必要」という普遍的なメッセージが込められています。
また、この言葉は「終わりのない修行」を象徴しており、武蔵自身も「これで十分」と満足することなく、常に高みを目指して修行を続けた人物でした。
#宮本武蔵 #五輪書 #無我の境地