エッセイを好きな理由
なぜエッセイが好きなのかというと、誰かの人生の擬似体験をしているような感覚になるからだ。
同じ世界を見つめることはできなくても、そのときの感情に思いを馳せ、その状況にどんなふうに立ち向かったのかを知ることができる。
そのときのその人の気付きや、その経験から出る言葉に、わたしの現在や過去までも、押し進めてもらえるときがある。
また、エッセイは丁寧な自分語りだと、どこかで読んだ。
書き手になったとき、自分のいちばん好きな、いちばんしっくりくる言葉を考えること、それを文字に起こすことは、ふっと落ちるような、立ってる場所がわかるような、そんな感覚になる。
わたしには、苦しくて書ききれなかった下書きが、まだ山のようにある。
必要になったとき、また書けたらいいなと思う。
誰かの人生の一部を知れて、すこし自分の一部になって、自分に落ち着いて。
だから、わたしはエッセイが好きだ。
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