元ひきこもりのそれぞれの行先

知っている人が、元ひきこもりだと聞いた。ものすごく真面目で、その辺の人よりも良く働いているようだけど。今はその影もなく明るくしている。

私も長期引きこもっていて、社会復帰した人間だけど、あなたも同じねとはならない。社会復帰がある程度上手くいってしまうと、元ひきこもりという事にこだわりが無くなる。

ひきこもりの経過や理由なんかもそれぞれだし。ひきこもっている最中の人間は、会話が難しかったりするのもある。また、ひきこもりと言うのは状態であって、病名ではないんだ。  


自分もまだ社会に出たてで、当時はひきこもりと言う言葉が話題になっていたのもあった。一時期、誰かの役に立てたらと本気で思って、ひきこもり系の事業勉強会に行ったこともある。

当時からの感想だけど、当事者達にも意欲がなかったり、家族からお金を集められる訳でもないので、現実化が難しいんだなと思った。貧困ビジネス系で集金ができるのは、補助金が絡んでいないととても難しい。それは医療従事者になって深く思った。

で、その元ひきこもりの人は、最初は私と同じように底辺職で週数日だけ働いていたようだが、今は社員でフルで働いて、恋人もいるとか。

正規雇用になって、自分の出自を知っている人間の中で、恋人まで作るというのは、とてもハードルが高いと思う。ただ、その人に関しては、とても容姿が良いんだ。あと、恋人もやはり障害を持って働いてる。

私もそうなんだけど、障害のある女性だとたまに、健常の男性相手だと引け目を感じる人もいる。基本的には、女性側が障害がある男性を選ぶメリットは、何もない。若ければニーズがあるからだけど、理解がないとダメな女性は、それなりにいると思う。

その人の場合は、多くの社会復帰に成功したひきこもりと同じように、自分のひきこもり経験に拘りがないし、まともに働いているので、現時点で問題がないからだろうけど。

私の就労範囲内で、男性で正規雇用されていて、障害がある人は、イケメンだけだった。性格も前向きで職員にも人気があったが、醜男だったらどうだったろうか。

どの地点が社会復帰成功とは言えないが、経済的な自立は大事だとは思う。なかなか難しいが、安定した継続した人間関係が出来れば、安定と言っても良いだろう。

私? の場合は、元があまりにも酷かったせいで、人としての躾の部分からのやり直しとなった。どうしようもなかったとは言え、少し上のレベルの人と関わって、その人から得られる物が無くなったら、縁の切れ目という感じになってしまった。

でもしょうがない。当時関わっていた人間を思い出せば、今の自分にたかって来そうな奴らばかりである。もう少し底辺の所で満足していられれば良かったのだろうが、健康とコミュニケーション能力に大きな問題があるので、健康や人の縁で食うことができないのが自分でも分かっていたから。

今はインフルエンサーでも、元ひきこもりの人がいるけど、そこを売りにしても共感は得られにくい気がする。当事者からすると裏切り者でもあるし、卒業した人から見ると、どうでも良い話ではあるから。

ちょっと振り返って思うけど、私の気持ち的な社会復帰が上手く行かなかったのは、自分が元ひきこもりだと言うことを意識しすぎていたからだと思う。人間関係で壁を作っている間に中年になると、いい事は何もありません。

自分でも思ってもない方向に来てしまった感じはするけど、私は元々、愛情とか友情とか、人の情が欲しいだけだったんだよね…。

とにかく、元ひきこもりでも元々ひきこもりでも、「ひきこもり」というものに捕らわれていては、何もいい事ない気がする。ビジネス化できていれば別だけどね。

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