プロダクトの中と外を繋ぐ、ノベルティグッズのデザインとUXについて
comono株式会社というスタートアップで代表をしている、Riiki Kamano(@riiki_kamano)という人間です。
普段はプロダクトが捉えるユーザー体験に関して考えることがあったのですが、マーケティング領域である出展物のノベルティやカンファレンスのグッズをデザインする機会があったのでプロダクトとの外側、ユーザーとの橋渡しを担うノベルティグッズについて勘所をインターネットにコミットシたいと思います。
※普段は↓こういうグッズを作ったりしています
一時期、毎週出展やイベントのグッズを作っている時期もあったのでその時に集めた各社のノベルティグッズを参考にしていきたいと思います。
結論から言うと、勘所と呼べる物は2つしかないような気がします。
・ノベルティ自体として機能を有しているか
・機能自体がプロダクトとユーザーを接続しているか
ノベルティグッズとして機能を有している
ノベルティグッズはそもそもイベントや出展で足を止めて、顧客を獲得するための物であるので、顧客がその場で手に入れたいと思って貰う必要があります。
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例えばGunocyさんが提供されていた今治タオルさんが製造されていて、ロゴの刺繍もとても丁寧な作りです。
イベント会場は寒かったり暑かったりするのが常なので、こういったハンドタオルはあるに越したことはないものといえるでしょう。
ヤプリさんとSansanさんが提供されている、お菓子。
ヤプリさんはうまい棒さんに製造を、Sansanさんはミンティアさんに製造をお願いしているようです。
小腹が空いていたり、口さみしい人にとっては貰って損はない機能性を有しています。
FiNCさんのメモ帳や、WOVNさんの入浴剤など生活用品系はとりあえずかばんの中に入れておこうと思えるのでどこの企業でも多く採用されています。
個人的に結構好きなノベルティグッズはマネーフォワードさんのヨーヨーボール。
出展やイベントにいらっしゃる客層はこれで遊びながら歩き回るということはないと思いますが、機能性ノベルティが飽和した時代にここまで振り切ったただ振っているだけで楽しい製品で、思わず受け取ってしまいました。
機能自体がプロダクトとユーザーを接続しているか
とはいえ上記のようなノベルティグッズは、思わず手にとってしまう、ことはあれど一過性のもので、プロダクトとしてリテンションすることはありません。
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例えば、こちらのリモートオフィス関連のサービスを提供するV-CUBEさんが提供しているスマホスタンド。
オフィス関連製品を提供している企業として、机の上という特等席を陣取れるノベルティは自社製品のTV会議システムなどの認知を取る上で良い設計だと思います。
Designshipというカンファレンスで作られた、キートップシール。
思わず貼ってしまいたくなるというのはもちろん、デザインの壁を超えるというメッセージに対してMacの向こう側から物語を紡ぐ人たちにタイピングという点を通して、接続できるグッズです。
Sansanさんが最近配布している、植物の種シリーズ。
これはプロダクトとの接続というより、会社の理念である「出会いから、イノベーションを生み出す。」という人との長いお付き合いへの姿勢を体現するノベルティです。
プロダクトの体験は、さらに外側へさらにオフラインへと伸びていく
あまりインターネットにノベルティグッズに関する知見が残っていなかったので、どこかに残そうと備忘録を書いてきました。
スタートアップのデザイナーの多くは、プロダクトの中を考えることが多いかと思いますが、toB SaaSの領域は顧客までの距離や期間が長いこともあり、プロダクトの外側や数年後の未来まで考慮した上で顧客体験を設計し続ける必要があると思います。
面白いノベルティを見つけられた方は、ぜひコメントしてください!
またどこか別のインターネットで会いましょう😁
comonoというチームでプロダクトを作りながら、他社のプロダクト設計とかまとめているのでもしよければフォローお願いします!
いつもありがとうございます、面白い話するのでお茶でもしましょう。