なぜ、居場所から卒業した人はポジティブな見方をされるのか?
こんにちは!
ひきこもりの生きる道@茨城です。
noteは今回が初投稿になります。noteでは、ひきこもりに関する自分のTwitterのツイートを膨らませた内容を書いていこうと思います。
よろしくお願いします。
※あくまで個人の経験と体験に基づいて書いた記事なので、ひとつの見方として読んでいただければ幸いです。
先日、僕がたまに顔を出すひきこもり当事者の居場所で、参加している当事者の方とボランティアの方の会話が聞こえてきました。
以前、居場所に来ていたAさんという方を懐かしむ何気ない会話だったのですが、僕は聞いていてある違和感がありました。
事実は「Aさんはこの居場所に数年来ていない」というだけなのに、なぜ現在のAさんがポジティブな状態にある前提になっているのだろうか?
Aさんの居場所での人柄と印象のせい
居場所に来ていた時のAさんは明るくて楽しい人柄で、僕が知っている限りではあまり悩みや困っている様子を見せる人ではなかったです。
居場所で見せる人柄が良い(ポジティブ)=社会や職場でも上手くやっていけるに違いない、という見方になっているのかも。
ネガティブな印象の人は話題に上らなくなる
Aさんとは反対にネガティブな印象がある人が居場所に来なくなった場合は、どうなるかというと最初は「Bさん最近来ないけど、どうしたのだろうね..」と心配されますが、次第に話題に上がることもなくなります。
ネガティブな印象の人=来なくなった理由もネガティブなもの、という見方になっているからかも。
居場所では一般的にネガティブな話題を避ける傾向がある気がします。だから、みんな心配はしていても、名前を口に出さなくなります。
何となく来なくなる人が多いから
なぜ、みんな居場所に来ていた時の印象で今の状態を想像してしまうかというと、居場所から卒業する人はあえて理由も言わず何となく来なくなる人が多いからです。
とすると、居場所に来ていた時の断片的なその人の情報で想像するしかなくなるわけです。
ただ、居場所の印象だけでその後の状況が決まるわけではないので、ネガティブな印象の人が意外と上手くいっていたり、ポジティブな印象の人が苦労してしまう…ということもありえます。
僕が印象に残っているAさんのこと
僕がAさんと1対1で話した時の印象に残った話を2つ挙げてみます。
1つ目はAさんとハローワークの前で偶然会った時の話です。
2つ目は居場所で少しお互いの込み入った話をした時です。
居場所での人柄がとても良かったAさんですが、やっぱり辛い過去の経験があったり、就職や就活に苦労している一面があるようでした。
Aさんに限らず居場所に辿り着く人は印象は良くても、みんな何かしらの悩みや困難は抱えていると思います。
居場所を卒業した人の現実とは?
ひきこもり当事者や経験者には色んな人がいるので、居場所を卒業した後の状態も様々ですが、僕自身の経験や知り合いなどの話を聞いていると、劇的に良くなる人は少数派だと思います。
社会や職場に適応するために悩み苦しみ、必死にもがいている…そんな状態の方が多いのではないでしょうか?
だから僕は居場所を卒業した=ポジティブな状態ではなくて、ほんの少しその人の状態や状況が変化しただけ、と考えています。
まとめ
Aさんのように居場所で印象が良い人は、卒業後も上手くいっているとポジティブな見方をされることが多いですが、実際はそうとは限らないということが言えると思います。
そして居場所に来ている当事者やスタッフやボランティアさんは、卒業した人には「良くなって欲しい、幸せになって欲しい」という願望があるので、一種のバイアスがかかっている面もあると思います。
居場所に限らずひきこもり支援は、なぜか支援や居場所から卒業した後の当事者がどうなるか?というのをあまり考えていません。個人的には現実逃避のようにも思えます。
本当はみんなで居場所や支援から卒業した後に当事者や経験者が社会から見たらどんな立場で、どういう扱いを受けてしまうのか…というのをオープンに話し合っていけたらいいと思うのですけどね。
個人だけでひきこもり当事者や経験者が社会の現実と向き合っていくのは大変すぎます…。
今回も最後まで読んでいただいて、ありがとうございました!
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