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コレクションは虚しい

収集欲が治まらず様々な物を集めている方は世の中に多々いることかと思います。自分もコレクションというほどではありませんが一応オタクですので今まで様々な物を買い集めてきました。本、CD、DVD、ゲーム、グッズ、トレカ、フィギュアとムダにお金を浪費してきました。歳をとった今でも欲しかったレアな物を安値で見つけるとついつい買ってしまいますし新作を買うこともあります。物を集めるというのは楽しいものです。しかし最近歳をとったせいか物を集めることに空しさを覚えてきてもいます。


集めてもどうせ使わない


例えば世の中に蔵書5000冊ほどの本のコレクターがいるとしたら多分その人は持っている自分の本のほとんどを死ぬまで読み返すことはないかと思われます。
それは何故かというと単純に時間がないからです。正直普通に働いている人の場合日々の労働にほとんどの時間を吸い取られますので、5000冊の本を読み返す時間などあるはずもありません。
もちろん集めている本がマンガならぱっと読めますので、多少は違うかも知れませんが、例えマンガでも絵と内容をじっくりと楽しもうと思ったらそれなりの時間がかかるので、5000冊も読み返すのはかなり難しいでしょう。
そしてそもそも世の中には5000冊などで収まらないほどの本が存在します。そのうえ新作も毎日のように山のように作られています。つまりコレクションは5000冊程度では収まるわけもなくこれからもどんどん増えていくわけです。
そうなりますともちろん新しく手に入れた物の消費に時間を取られるわけですから、すでに持っているコレクションを堪能する時間など有るはずもありません。
そしてこれは本ではなく別のコレクションでも同じ事で、たくさんのCDを持っていてもその全てを聴いている時間などありませんし、たくさんの靴を持っていても全てを履いて出かけることは出来ませんし、バッグも靴もフィギュアも同じ事。大量のコレクションを持っていても使う時間も愛でる時間もありません。つまりはただ持つために持っているわけです。そう考えると時間と金をかけて集めることに非常に虚しさを覚えてしまいますね。


集めても死ねばそれまで


必死に時間とお金をかけて集めたコレクションも死ねばそれまでです。
どんなに集めてもあの世に持って行けるわけではないので意味はありません。死んだらただのゴミになるだけです。
もちろん集めた物の中にはそれなりの価値がある物もあるでしょうが、大体コレクションという物は集めている本人以外にとってはゴミと代わり映えのの無いものです。どんなに価値のあるマンガだろうがマンガを読まない人にとってはただの紙ですし、ブランド物のバッグもブランドに興味ない人にとってはただの物入れですし、どんなにレアなフィギュアもフィギュアに興味ない人にとっては子どものおもちゃと相違ないのでただのゴミです。
おそらく集めている本人が死ねば価値の分からない遺族に粗大ゴミ扱いされて安値でたたき売られるのがオチでしょう。いえ、たたき売られるなら市場に流通するわけですから、まだマシで場合によってはゴミとして単純に廃棄されてしまうかも知れません。
もちろん集めたコレクションで博物館が建つレベルの人ならまた違った扱いになることでしょうが、個人が集めた程度の物なら遺族に厄介物扱いされたあげく「○○ったらこんなにゴミばかり集めて一体どういうつもり!?ほんと死ぬときまで周りに迷惑かけるんだから!」と罵倒されるのが関の山です。そう考えると一体自分は何のためにたくさんの物を集めているのかよく分からなくなり非常に虚しくなってきますね。

長くなりそうなので続きます(気が向けば)。

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