【創作語り】探偵助手の役割について想いを馳せる
ミステリを書く時、ふと、
探偵の隣に立つ「助手」の存在に思いを馳せるのです
そも、ミステリにおける"探偵"の役割とは?
謎解きをして、事件を終結させるのが役割
どんな形であっても物語を終わらせる
多くは、物語の始まりをも担う
じゃあ、"助手"は?
助手に与えられた役割とは?
ひとつには、読者目線の語り手であり
時に、読者の自己投影先としての物語的役割
では、物語の外ではなく、中においての位置付けは?
探偵の何かを『補う』ことは大前提として
・推理材料となる情報を的確に集めるのか
・周囲と探偵との軋轢を最小限にするのか
・ボディガードを務めるのか
・思考実験の治験者となるのか
ただ探偵を賛辞することに終始するのなら、
それは助手ではなく、ただの観衆であり聴衆である、と考えてしまう
でも、探偵と同等の推理力を披露するとしたら、それは助手というよりも
相棒、ライバル、という名称へ移るはず
ここまで考えた上で
暴走する探偵のストッパーとか精神安定剤としての役割を担うのなら
探偵助手とは『探偵の人間性を担保する存在』?
「さて、問題だ。探偵助手はいつまで助手たり得るのだろうか?」