文学とは。〜鎌倉文学館〜
鎌倉といえば紫陽花。
けれど私は紫陽花よりもタテモノ。
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今回で人生2回目の鎌倉文学館へ。
静かな住宅街の中を歩いていく。
途中 鎌倉市長谷子ども会館(旧諸戸邸)に寄り道しながらやっと大本命の鎌倉文学館へ到着。
門から中へ…。
緩い曲線を描いた 長く美しいアプローチを進んでいく。
購入したチケットには美しい模様のステンドグラスの写真。実物をもう少しで見る事ができる…そう思うと知っているはずなのにワクワクしてくる。
途中には石造りの「招鶴洞」トンネルがある。
ジブリか!と思わず言いたくなる位、現実世界とは思えないような風景が広がる。
数メートル先の緑が見える瞬間はなんともドラマチックだ。こんなところで告白されたら…。
思考が文学乙女になったところでもう少しで到着するであろう建物入り口へと進む。
外観はハーフティンバーとスパニッシュ要素の中に少し『和』を感じたり…。
それはこの鎌倉文学館の歴史を知ると、なんだか納得できる。
鎌倉文学館は加賀百万石の藩主として有名な前田利家の系譜で旧前田伯爵家の別邸として明治23頃に和風建築を建て、その後は明治23年に焼失し洋風に再建、またさらに大正12年の関東大震災で倒壊してしまった後に建て直された。改築をし、昭和11年に現在の姿になった。平成12年に国の重要文化財に指定された。
内部はアール・デコ様式で、照明器具など昭和クラシカルな雰囲気で優雅な気分に。そして文学館だから当たり前だが、文学に関する展示がずらり。(内部は撮影禁止)
建物に展示に…見るものが沢山でとても忙しい。チケットのステンドグラスも発見。このステンドグラスというのが丸く、デザインが美しいので実際に見に行く価値がありまくり。
そして、2回目のくせに「ただいま…」なんて心の中で言ってみる。
文学に関する展示を見た後は、そんな自分も全然恥ずかしくない。感じたまま素直に酔うことが出来る。これもまた、鎌倉文学館が大好きな理由のひとつだ。
建物からの眺望…。
湘南の海の海が見える。
湘南の海…と言ったら、あれだ。TUBEだ。けれどこの海はとても静かな時間が流れているのだ。TUBE感は無い。
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休憩スペースには沢山の本が並んでいる。
鎌倉文学館に来たら、じっくりと展示と内装を楽しみ、静かに休憩スペースで庭園を眺めながら本を読むというのが最高の流れである。
鎌倉市が通年イベントとして、あらゆる場所に「俳句ポスト」というものが設置されているが 鎌倉文学館にもそのポストがある。密かに挑戦し投函。
もちろん選ばれたことはない。
建物に入り数時間後に庭園の方へ。
庭園から建物を見上げる。
屋根の青と空のグラデーションが美しく、まるで絵画のよう。
そして 撫でたくなる位、完璧に手入れをされた芝。
鎌倉文学館はバラも有名だ。
庭園に約200種のバラが広がるらしい。
早くその香りを楽しみたい。
とても待ち遠しく思う。
あの俳句にも再度挑戦してみよう。
■鎌倉文学館(旧前田侯爵邸別邸)
■国登録有形文化財
■神奈川県鎌倉市
■設計 渡辺栄治
■竣工 昭和11年(1936年)
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おまけ。
長谷寺と
佐助稲荷神社にもいってみた。
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