渋めなレトロホテルで華麗なるランチをしてきた!
竹橋駅からオフィス街をてくてくと歩くこと10分。
オレンジのようなベージュのようなモダンでシンプルな外観が見えてくる。
今回、人生で2度目の学士会館。
1度目は打ち合わせで、そして今回はゆったり休日ランチするのが目的だった。
学士会館からもっと近い駅はあるけれど(30秒位で到着する)、やっぱり歩いて「お、見えてきたぞ」というワクワク感を味わいたい。
雨の日とめちゃくちゃ暑い日以外はこういった余裕のあるスタイルで外観とご対面したい所存。
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学士会館の周りには石碑がいくつかある。
覚えているのは「東京大学発祥の地」記念碑と「日本野球発祥の地」記念碑だ。あともう一つあったと思う。なんだったけかなあ。
学士会館の外観は正直言うとまあまあ地味だ。
でも、私はこういう落ち着いた感じの建物の方が好み。
「田村正和が居そうな建物」
これが私のドンピシャ建物判断基準。お茶も建物も男性も渋いのが好きだ。
初めて訪れた時はちょっと入るのに緊張をした学士会館。
名前からして緊張する。学士て…。
「私は打ち合わせで来ていて!決して怪しい人間ではありません!!!」という顔をして、中へ入ったことを覚えている。
旧館入口から中へ入ろうとしたら、階段で記念撮影をしている落ち着いた色合いのお着物姿のマダムたち。
食事もおいしかったようで、会話もとても弾んでいる。
私もマダムたちのように写真を撮りたくなった。
下から3段目位でピースではなく、手は前にきちんと揃えて、体はななめ45度、目はくしゃっとなりすぎない程度で三日月みたいな形をキープ、歯を見せずに口角を上げて自分の中の精いっぱいの上品スタイルで写真を撮った。
結果は撃沈。なんか違った。
わかった、最近太ったからだ。
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お目当てのTHE SEVEN'S HOUSEは入口から入って右。クラシカルでこげ茶を基調とした落ち着いた店内が見える。
ロビーにある存在感ある大きな古時計。その立派さ、大きさに つい背比べしたくなる。もれなく自分より大きいと ちょっときゅん、としてしまう。(あぶねえ)
建物内にはほかにもいくつかレストランがあるが、THE SEVEN'S HOUSEは気軽に入れる感じで、ランチにもぴったりだ。
希望の席は美しいカーテンが掛かった窓際の席だったけれど、やはり人気。既にいっぱいだった。 まあ、でもまた来るからいいか。
落ち着いた熟年のご夫婦・式場打ち合わせ後の幸せそうなカップル・両親に楽しそうに大学の話をするファミリー。
ドラマのエキストラなんじゃないかと思う位、空間とマッチしている…。
さて、今回のお目当てであるランチ・・・「カレー」をいただきましょう。
メニューは見なくても大丈夫。(見るけど)
心は決まっている。
私は迷わずクラーク・カレーを注文(サラダ、コーヒー付き¥1250-)
お、きたきた。
『辛いカレーが苦手!!でもカレーは好きなのおおおっっ!!』
そんな私でも全然いける程よいスパイシー感!
マイルドで、有機野菜とルウの相性・・・。野菜本来の甘みとスパイシーなルウが口の中で合わさり、思わずにやけてしまう。
しかし正直、私はつぶつぶコーンの食感が苦手。
味噌ラーメンにコーンがあると、「でた、コーン…」となるしコールスローも隠れコーンがあると「どこにいた…」となってしまう。
けれどクラーク・カレーはスカスカつぶつぶコーンでは無く「きちんと中もみっしりコーン」で 変な話、歯に挟まる隙を与えない位しっかりしたコーンなのだ。
これはルウと一緒に美味しく頂けるパターン!!と、ちょっと多く見えたコーンも美味しく味わう事が出来ました。
思い出すと食べたくなるクラーク・カレー…。
ちょうどいい腹八分目でお店を出て、重厚感のある赤い階段・お手洗い前にあるテレビでもよく見かけるオレンジ色の立派なステンドグラスを堪能。
うーん、満足。
このまま神保町へ歩いて、南洋堂書店で気になっていた本を買って純喫茶巡りでもしようかな。
なんて素敵な休日だ。
次は窓際の席でたそがれよう。
おわり
◾️学士会館
◾️東京都千代田区神田
◾️国指定登録有形文化財
◾️竣工 昭和3(1928)年 旧館
◾️設計 高橋貞太郎
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