二つある地獄への無自覚。

二十六年前、俺は選び取るのが怖かった。
そして約二十年迷ってきた。
その頃は選ぶと絶対に不幸になると思っていたからだ。
この #運命 に抗おうとしてきた約二十年だった。
以降六年、常に選択を間違えてはいる気が付きまといはするが、所詮人間の #心はひとつ
使い道は限られる。
気持ちの向かう方向は間違ってないし、もう迷わない。
傍目からは #地獄 に見えるかもしれないが、俺はもう迷っていないので至上の #幸福 を、ここ最後に至って味わっている。
#生き地獄天国 とはよく言ったものだ。
唯一の心残りがあるとすれば、俺の #ミューズ が真の俺にとってのミューズそのものであることを、もっと純粋な形で表現するための時間はもう残されていないこと。
他に思い残すものはない。
煮るなり焼くなり、#落雷 の直撃を受けるなり、俺はもう完成を待つばかりだ。
いつ来ても「#待ってたよ」と迎える準備はある。

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