SAJ2019
先日開催されたSAJ2019に参加してきました。
前回のSAJに参加し、圧倒的に面白かったので今回もかなり期待していましたが、期待を裏切らない素晴らしい内容でした。
基調講演:夢があるから強くなる(川淵三郎さん)
タイトルとは全く関係ない話で、今川淵さんが考えている事を話された感じ。
高野連のダンス問題に始まり、体罰問題、日本とアメリカのスポーツ文化の違いについて、熱く語ってくれた。
あの年齢で現状の仕組みの問題を適切に捉え、変えていこうとしている事は流石。
また、Kyler Murrayについて認知していて、アメリカのスポーツのシーズン制のメリットを理解されている事もすごい。
(※ちなみにKyler Murrayは歴史上初めてMLB&NFLでドラフト1位指名されそうな選手。MLBでは1位指名済み。ランがえげつない。)
話し方も抑揚が取れていて、本音のような感情を出した話をする一方で、精緻な数値を出しながらのお話しは非常に面白く勉強になった。(他にもフェンシングの劇場での試合とか知らない話も聞けてよかった)
スポナビのデータが解き明かす「新ファンセグメント」と「未来のスポーツメディア」
メインはスポーツ観戦の主要なきっかけでファンセグメントを6つにわけ、施策の仮説を立ててBリーグでも実践できないか検討する感じ。
観戦きっかけの分類分けは勉強になったし、分類ごとにどのスポーツでその傾向が強いか記載があったのは面白かった。話の中からBLEAGUEの事例も知ることができてよかった。
話の中で出てきたが、地元チーム同士のコラボはもっと開拓の余地があると思う。パイを奪い合うのではなく、広げる方向に持っていけるはず。
アメリカだとプロ野球の始球式にアメフトやサッカーの選手がかなり出てくる。(ちなみにこの選手はアメフト選手だが元プロ野球選手)
https://www.youtube.com/watch?v=rtANwFiaPAo
セグメントの一つに"地元愛"があったが、地元だったらどのスポーツも応援してる!環境が理想だよなあ。観戦するスポーツをシーズンによって変えて、一年中地元のチームを応援してるってなったらその町は活気付くはず。
余談だが、会話に出ていた"The Locker Room"(バスケ日本代表のドキュメンタリー)をDAZNで見てみたが、選手やチームについて詳しく知れる機会を提供する事で感情移入が起こりファンが増えそうだと思った。
地方のテレビ局とかだと、地元チームのドキュメンタリーやってるのかな?
Bリーグと新日本プロレスはどうやってSNSでファンを獲得したのか
新日本プロレスは親会社が変更になった際に、選手がツイッターを使うことを必須としたらしい。運営が何かやらなくても個々の選手のキャラが立っていて、セルフプロデュース力が高いので運営側としてはネタが尽きないとのこと。
とりあえず面白すぎる笑
https://www.njpw.co.jp/173452
ツイッターで勝手にファンを盛り上げてストーリーを作ってくれる事は、プロレスならではなのかもしれないが、個々の選手のキャラが立っている事は 選手のファン獲得→チームのファン獲得 につながるはずなので他のスポーツでも活用したら面白そう。
選手と直接コミュニケーションを取れると単純にファンとしては嬉しく応援しようと思うので、選手はもっとSNSを活用すべき。
Bリーグは野球・サッカーに比べてマスメディアに取り上げられない分、積極的かつ戦略的にSNSを活用していて非常に洗練されている印象を受けました。
試合の写真・動画の撮影OKやSNSでのMVP投票など、観客に自主的に宣伝してもらう事に成功していてうまいなーと思った。
マスメディアと比較して、個人の口コミの信頼性が高まっているので、マスメディアに頼れない事はSNS活用技術を高める事に繋がり、リーグの今後の強みになるかも。
ファンエンゲージメントを最大化するデジタル時代のオフライン戦略 & フィジカルXデータ革命
この二つの講演で思った事は、これからはファンサービスもトレーニングもテクノロジーによってパーソナライズされていくという事。
特にトレーニングに関しては、個人の特徴(今回だと遺伝子情報)やコンディションによってパーソナライズされる事は非常に合理的だと思う。
いわきFCは下部リーグに在籍しているにも関わらず、行っている事は日本トップクラスなのかもしれない。
名前は知っているチームだったが、今回がきっかけで興味が湧いた。あと自分の遺伝子調べてみようと思いました笑
一日会場にいましたが、一瞬に感じるほど面白い講演ばかりでした。今は関係のない業界にいますが、早くスポーツの世界に行きたいなあと改めて思えて良かったです。
ただ、前回のstatcastの様なファン向けのテクノロジーについての話が無かったのが僕としては残念。
ファンに今以上に楽しんでもらう事がスポーツへの愛を深め、人気UPにつながると思っているので、もっと取り扱って欲しい分野ではあったなあ。。。