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リハ塾マガジン

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2024年10月の記事一覧

中殿筋を鍛える前に機能解剖を知るべき

リハ塾の松井です! 中殿筋はトレンデレンブルグ徴候との関係や膝OAの内反変形や痛みにおいても関連が言われており、注目される筋肉の1つです。 教科書的には殿部の真横についているイメージがありますが、実は中殿筋は殿部の後方まで広がっています。 となると、一般的な中殿筋のトレーニングとして側臥位や背臥位での股関節外転ではごく一部の繊維しか収縮を促せない可能性がありますよね。 今日は解剖学的に中殿筋はどのように走行するのか、それぞれの繊維はどんな働きがあるのか、どこが弱化しや

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腸脛靭帯の硬さ、ほぐすのは正しい?間違い?

リハ塾の松井です! 臨床であるあるな問題の1つに「大腿外側の硬さ」があります。 もう少し具体的に言うと、腸脛靭帯の硬さが挙がることが多いかと思います。 腸脛靭帯は脛骨外側に付着し、硬さがあると膝関節屈伸の動きに影響を与えます。 また、腸脛靭帯は大腿外側全体にかけて走行する長い組織という特性上、腸脛靭帯に頼った姿勢・運動制御によって遠心性にパツパツに伸張されていることも多々あります。 なので、硬いからといってマッサージやモビライゼーションを安易に選択することは逆効果になる

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ASLRを用いた体幹筋群の評価

リハ塾の松井です! 自動的下肢伸展挙上テスト(active straight leg raise test:以下、ASLR)を知っていますか? 臨床で使っていますか? 簡単に言うと、背臥位で片側下肢を伸展挙上するテストですが、僕の周りでは運動療法として膝伸筋群を鍛える目的で使っている方をよく目にします。 ですが、個人的には有用な評価としてよく使っています。 下肢の運動として焦点が当てられやすいですが、体幹・骨盤帯の問題を見つけるための評価として使うことができます。

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機能解剖から考える胸腰筋膜と腰痛

リハ塾の松井です! 腰痛は訴える方が多いですが、中々良くならなくて悩むケースもありませんか? 大きく2つに分けると、屈曲時に起こる腰痛、伸展時に起こる腰痛の2パターンあります。 リハビリの現場では、高齢者が多いことから屈曲時に起こる腰痛が多いような印象を個人的には持っています。 このような腰痛に対して、痛い部位をマッサージするだけではあまり変わらないことも多いです。 その場合、原因として考えられるのは「胸腰筋膜」です。 屈曲時に胸腰筋膜が原因で腰痛が起こる理由を解

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関節の動きだけじゃなく筋肉の動きも重要

リハ塾の松井です! 普段、関節可動域って何気なく評価してると思いますが、筋肉の可動性って評価していますか? 個人的には関節の可動性を評価するのと同じくらい、もしくはそれ以上に筋肉の可動性を評価するのは大事です。 何故なら筋肉が関節の動きを決めるので、筋肉のアライメント次第で関節の可動性も変わるからです。 これは運動療法においても大事な視点で、筋肉の可動性に偏りがあるために関節の可動域制限がある状態で運動しても、代償動作が出やすいし思ったような効果は得られない可能性が高

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多裂筋の機能解剖

リハ塾の松井です! 腰痛を改善するには多裂筋が重要というのは良く言われていますよね。 多裂筋は脊髄神経後枝内側枝の支配を受ける内側群に分類され、外側群が横突起より外側で表層大部分を占めるのに対し、内側群は棘突起と横突起間を走行し、深層にある小さな筋群を指します。 その解剖学的な特徴から、脊柱の運動を起こすというよりは椎体間の安定性、運動方向を誘導する役割があります。 そのため、筋紡錘が豊富に存在しており、多裂筋が機能不全を起こすことは腰部の姿勢・運動制御が上手くできな

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多裂筋を促通する意義

リハ塾の松井です! 腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症など腰部疾患、筋・筋膜性腰痛と聞くと、どういった介入をイメージしますか? ストレッチ、マッサージ、体幹の運動療法、どれも間違いではありません。 ただ、漠然と介入するよりはどんな特徴があるのか知っていればより効果的な介入ができますし、症状を改善できる可能性も高いですよね。 体幹の運動療法に関しては、腰痛の急性期では遅筋繊維の速筋繊維への移行が認められるため、遅筋繊維の促通が1つのポイントになります。 今回は遅筋繊

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体幹の安定には腹横筋が必要

リハ塾の松井です! 腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症など腰部疾患では体幹の安定性が重要です。 腰部に許容できる以上の負荷、偏った負荷がかかった結果が腰部疾患に繋がります。 そういった症例を担当する際、安定性が必要なのは分かっているけど実際どうしたらいいのか悩むことありませんか? 体幹の安定性を理解するには、腹筋群と背筋群を解剖学的な位置関係から理解すると分かりやすいです。 腹横筋はコルセット筋とも呼ばれることがあり、その名の通り腹部の筋でありながら背筋とも連結し

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肩の痛みが強い時期は関節内圧に着目

リハ塾の松井です! 肩関節の術後急性期や痛みが強い場合、少し動かすだけでも痛みを強く訴えられ、中々リハビリを思い通りに進めることができずに悩むことありませんか? 痛いのは理由があって痛いので、痛みを起こす原因を理解していないと痛みを改善するためにリハビリしているのにリハビリで痛みを強くしてしまうなんてことになりかねません。 ただ何となく痛みが出ないように動かすだけならセラピストでなくてもできます。 そこを専門的に理解した上でリハビリできるのがセラピストの強みです。

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腰椎ヘルニアによる神経的な影響を考える

リハ塾の松井です! 腰椎椎間板ヘルニアは程度はあれど、神経系の影響が末梢に出現します。 そして、ヘルニアは骨折など急性疾患ではなく、慢性的な経過を辿って発症します。 なので、ヘルニアによる神経系の影響を踏まえた介入が必要です。 何となく痛い場所をマッサージ、硬い部位をストレッチ、ドローインみたいなプログラムでは良くならないことも多いです。 適切に効果を出すには、ヘルニアの基本的な病態の理解は前提として、セラピストが介入する対象である腰部の筋肉が慢性的な経過でどのように

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内腹斜筋の機能解剖から考える体幹筋活動

リハ塾の松井です! 体幹筋群は腰痛、腰部障害を始め、脳卒中でも重要視されており、高齢者においても注目されています。 ですが、体幹筋群と一言に言っても腹筋だけでも腹直筋、内・外腹斜筋、腹横筋と4種類あり、四肢の筋群と比べ触診も難しいため、大事なのは分かるけど臨床で活かしにくいのも事実です。 今回は体幹筋群の中でも腹筋、特に内腹斜筋に着目して解剖学的特性から動作時の活動に視点をあてて解説します。 何故内腹斜筋?と思うかもしれませんが、他の腹筋群と比べても重要な機能的な役割

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