私には何ができる?
スーパーから食べ物や物資がなくなったぐらいで、
人間の生活は本来脅かされるものではないんだよ。
と、話す久保さんは、
一年分の野菜を自給自足して、
17匹のヤギと20羽のにわとりと
ネコと暮らしながらギター片手に暮らしている。
扉を開くと
そこには楽園のような場所が広がっていて、
近くに住んでいながら
外からは全く見えなかったこの土地は
何か結界で守られていたんじゃないかと思ってしまう。
ヤギやニワトリが広い敷地で駆け回り、
人間と動物が共存し合う
自然と共にある暮らしは
本来備わっている生命力を思い出し、
ゆっくりと流れる時間は
全てが満たされていて不足なものなど何一つなかった。
たっぷり遊ばせてもらい、
帰りには産みたての卵と
天然塩と採れたてのふきのとうなど
両手いっぱいのお土産をいただいた。
太陽や大地のようなその人たちは
満ち満ちているので
人に与えることは喜びであることが伝わる。
最近ご縁があるのは
不思議とギフトシェアの方たちばかりで、
私の中での消費すること、
物を所有するということの意識が変わりつつある。
その人たちは瞬時にハートに直接語りかけ、
鎧を一瞬で剥いでしまうから
こちらも裸になってしまうんだ。
今度来る時は
桑の実が沢山なっているだろうから採りにおいでって。
じゃあ私には何ができるかな。
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