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アートワークショップ「サクラの物語」
今年のさくら祭りは、「サクラサークル」という参加型のイベントを企画することになりました。
輪になることは、海外の保育園で行われている「サークルタイム」を活用したもので、円形になって座り、多世代の交流が図れ、触れ合いの時間を作ることが出来るし、一つの作品を作り上げるという目的を共有できることで、コミュニケーションが高まるというもの。
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「子どもから高齢者の方まで、障がいあるなしに関わらず、患者さん、ご家族、スタッフ、地域の皆様が一つにつながることが、桜満開の時にサークルタイムを使って、つながる。」そう考えるとワクワクしてきました。
何でつながるかと言うと、やはり芸術(アート)です。
芸術療法の融合をしたいと考えました。ただ、ワークシヨップをしたのでは、いつもと変わらないので、今回は「サクラの物語」に合わせ、曲作りを歌や演奏で彩るというもの。桜の木を描いて満開の桜にするというワークも入れ、それを応援するギャラリーがリズムを奏でるという壮大なスケールです。
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日本といえば「桜」。日本の人たちは桜が大好きなのですが、近年始まったものではなく、日本最古の歴史である日本書紀や古事記にまで遡ります。
弥生時代には、桜は穀物の神が宿る樹木として祀られるようになりました。
「サクラの物語」
古代の人々は、天と地の間に存在する全ての存在や現象を「カミ」と呼んでいました。人は、太古の昔から、自然と共に生き、「カミ」と共にありました。山に帰っていた「カミ」が再び、里に降りてきました。「春」の訪れです。木の芽がいっせいに芽吹き、新たな生命が生まれ始めます。
山のカミは、山から降りて来る途中、桜に宿ると言われています。
桜の語源の一つ、サクラの「サ」は山のカミさまのことで、クラとは、神が鎮まる座を意味します。
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まずは桜の幹を描き始めました。
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桜の妖精に扮した子供たちが、スポンジで桜の枝にポンポンと叩きながら花を咲かせて、満開に満開にしていきます。
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お花見の由来は、花を愛でて、その下で楽しむことで、厄を祓い、カミさまと共に過ごすことです。さあ、みんなで歌いましょう。踊りましょう。
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さあ、みんなで歌いましょう。踊りましょう。
満開の桜が現われました。
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花びらがハラハラと舞い始めました。
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・全ての人が喜びの中で働けますように
・日々を精一杯過ごせますように。
・病気がはやく良くなりますように
・世界の人々が平和で希望に向かって歩んでいけますように。
生かされていることに感謝します。「みんなの心に愛の光を」
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さくらは散った後も美しいですね。「花筏」が出来ました。
サクラの物語も終わりを迎えようとしています。
みんなで「ふるさと」を歌いました。
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「サクラの物語」をテーマに、春の光、桜の花、風に舞う花びら、生き物たちの芽吹きを、歌、ダンス、リズム、アートで、表現しました。
「サクラの物語」では、当院の芸術療法を担当されている先生方にもご協力いただいて、すばらしいセッションが披露できました。
【キャスト】
松井千代子(音楽家)、納村真紀子(声楽家)、北山久美子(ダンサー)、永原元(ジャンベ)、新藤悠子(バイオリン)、角真理子(臨床美術士)、南本清美(臨床美術士)、片岡祐希(臨床美術士)、渡辺恭子(臨床美術士)滝田実千代(ナレーション)