【開催報告】森と畑の子どもキッチン 2019春 day2
こちらの記事は2019年の活動をブログから転載しました
2020年の活動はこちらから
2019年6月22日。
森と畑の子どもキッチン~コックさんになるための7日間&ワンデイカフェ~day2が終了しました。
day2の今回は、キッチンを飛び出して、畑で開催。
子どもキッチンプログラムのお野菜を提供してくださっている
オギノエンファームさんで援農活動です。
こういったプログラムに参加するご家庭はやはり食への興味が高いので多かれ少なかれ、農作業は体験済み。
泥んこになるなんて、なんのその!
ですが、オギノエンファームさんで体験したのは収穫体験ではなく援農。
ということは?
そうです。
オギノエンファームさんが数ヶ月かけて大切に育てたお野菜は「商品」となるものなんです。
活動前に園主のしげきさんから
「土から出たてのじゃがいもはとても柔らかくてしっとりしているので
爪を立ててしまうと、そこから痛んでしまうから爪は立てないで掘ってください」
というお願いがありました。
しかも収穫体験のように「ここだけ、この株だけ、掘ってください」なんていう決まりはなくて「ここからここ~!さ、みんながんばって!」という感じ(笑)
ですがみんな予想以上に(?笑)がんばったのであっという間に終了!!予定時間より早かったのですが不安定なお天気だったこともあって早めに撤収。
帰り道に、子ども1人1本のきゅうりを収穫させて頂き手を洗いついでにお昼ごはんといただきました。
今日はみんなお弁当持参で集合。
自分でむすんできた子
お母さんにむすんでもらった子
家族の分もむすんできた子
それぞれが、みんなのお弁当を見ながら感じるものがあったようです。
その後は子どもだけのワークシートタイム。
ただ掘る、ただ運ぶとは違う体験をしたはず。「覚えておきたいことがあったら書いておこう」の欄に多かった内容が「じゃがいもを掘る時は爪を立てちゃだめ」でした。
ーーーーーーーーーーーー
ではわたしからみんなに聞くね。
じゃがいもを掘る時”どうして”爪を立てちゃいけないの?
↓
傷がついちゃうから
皮がむけちゃうから
中身がみえちゃうから
↓
”どうして”それがだめなの?
↓
買いたくなくなっちゃうから
・
・
・
では、みんなに聞くよ。
皮がはがれているじゃがいもが売っていたら、買わない?買う?
↓
買わない~。
↓
え?買わないの?じゃ、あげるって言われたらどうするの?
↓
もらう~。
↓
皮がむけていても、タダならいいんだ?笑
ーーーーーーーーーーーー
文章に書くと、道徳の教科書みたいなのですが・・・笑
何を言いたいかというと
「答えのないことに自分で答えを出す」というプロセスを味わう時間にしている、ということです。
こんな話もしました。
ーーーーーーーーーーーー
同じ5個入りのじゃがいも
ひとつは100円←農薬をつかって安定してつくれる
もうひとつは150円←手がかかる分高い
どっちを買う?
ーーーーーーーーーーーー
農薬はいやだ、無農薬がいい、という判断の仕方もありますし安い、高い、という判断もあります。
みんながこっちを買うからわたしもこっち、という子もいました。
無農薬が体にいいからといって、キッチンで毎日虫とご対面しながらごはんつくるのは大丈夫?
安いからといって農薬を食べ続けるリスクはわかっている?
といった、具体的なことも話をしました。
お母さんはどんなふうに決めているか、聞いてごらん、という話もしました。
子どもキッチンプログラムは方法を教えるレッスンはしていません。今日のことで言うと、買い方は教えていません。
わたしが伝えているのは自分の基準で決める、ということです。
それに明確な正解はない、答えはない、ということです。
その基準を決めるプロセスを頭でっかちにならないよう体験を通して築いていくのが、この子どもキッチンプログラムです。
友達と意見交換する中で新たな考えを知り途中で意見を変えたっていいんだ、ということも体験できます。
最後はそんな子ども達とのやりとりを見ていたお母さん達とシェアタイム。
我が子の考えを客観的に見て自分を振り返るきっかけになったり、家庭での会話のきっかけになったり。
今回は「売る側」のことも垣間見れたので11月に開催するワンデイ子どもカフェでどうすると買ってもらえるか、にもつながるかなぁ、と思っています。
次回は7月。
いよいよ11月のワンデイ子どもカフェに向けて羽釜ごはんが炊けるようになることおむすびがむすべるようになること野菜の御菜がつくれるようになることお味噌汁がつくれるようになること、というミッションに向けて動き出します!
オギノエンファームさんが振舞ってくださったお味噌汁も、めちゃめちゃ美味しかった〜!