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誰かと手を取ることで、広がる世界

ずっと、集団のなかで上手くやっていくことに苦手意識があった。学校でも、会社でも、大勢のなかに入ると自分の本音が言えなくなる。人の目を気にして、自分の気持ちにふたをしてしまうこともよくあった。

そんな性格もあり、働き方を変えて、今は個人でちいさなブランドを立ち上げて運営している。ひとりだと大変なことも多いけれど、自分には合っていると思う。気楽だし、とことん自分の好きなようにできるから楽しい。それから、お客さんとメールでやり取りをする以外は、ひとりで制作や作業に集中することが多くなった。


そんな私に、最近ちいさな変化が生まれた。

自分ひとりだと、できることが限られてくる。なにかとくべつ得意なことがあるわけでもないから、創作の幅が広がらない。今のまま、自分ひとりでできる範囲で続けてもいいけれど、それじゃつまらない気がした。

そこで、誰かと一緒にものづくりをしてみようと思ったのだ。



ちょうどブランドを始めてから1周年を迎える年だったので、1周年を記念した特別な作品を作りたいと思った。

なにをつくろうか、誰とつくろうか、あれこれ考えて、以前から知り合いだったキャンドル作家さんに声をかけた。ものづくりへの想いも似ているものがあったし、何よりつくっている作品が素敵で、一緒にものづくりをしてみたいと思った。


自分にとっては勇気のいることだったけれど、声を掛けたからには、最後までやりきりたい。相手の方にやって良かったと思ってもらいたい。それが自分にできるのか、不安もあった。

迷惑じゃないかとか、上手くいかなかったらどうしようとか、いろいろ考え過ぎてしまって、人になにかをお願いするのは苦手。上手くいかなかったり、ぎくしゃくしてしたりしてしまうくらいなら、ひとりでやったほうがいい。今までそう思っていた。


でも、実際にやってみたら、とても楽しかった。もちろん、相手の作家さんの人柄や、つくるものが素敵だったからなのだけれど。誰かと協力することで、ひとりじゃできないことを実現できる楽しさもあった。

まだコラボ作品は制作途中だけれど、少しずつカタチになり、素敵なものができそうな予感がしてわくわくしている。


自分が楽しくできる人数で、一緒にいて心地いい相手と、手を取り合う、そんな選択肢もあるんだと初めて実感した。

大勢のなかにいるのが苦手だからといって、すべての人と上手くいかないわけではない。自分が一緒にいて心地いいなと思う人、本音を伝え合いながら協力できる人は、ちゃんといるんだと思う。


このコラボ作品づくりを通して、ちいさかった自分の世界が、すこしだけ広がったような気がした。

自分ひとりだけでできることは、本当に少ない。人と力を合わせることで、あたらしい世界が広がって、自分もすこしずつ変わっていく。これからも、自分が楽しく心地よく一緒にいられる人たちと、手を取り合って生きていたい。




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1周年記念コラボ作品
『シーグラス×廃棄花のキャンドル』
2024年10月頃発売予定です

進捗や発売時期の詳細など、
こちらでもまたお知らせしていきます


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hikari living店主|emiri
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