書くということ、そしてお礼の言葉☆
高校時代。
面白い先生が多かった。その中でも、テストの出し方がユニークな先生がいた。
ほとんど白紙。枠があるくらい。
たぶん、二問か三問。
ほんの少し、問題文が書いてあって、あとはその枠の中をひたすら自分の言葉で埋める記述式。
一見すると真面目そうな若い先生だったけれど、どこか内側に感じる面白さと他の先生とは違う何かを感じていた。だから、そんなテストでも怖くなかった。
純粋に授業を聞いてノートを取っていたら、ちゃんと埋められるよ!と。
先生を信頼していたから、テスト勉強も苦じゃなかった。訳の分からない突拍子もない問題を出してくる先生ではないから、集中して授業中に書いたノートをひたすら読み返してまとめては、わからないものは資料を読み込んだ。
暗記では解けないテストだから、自分のものにしなければいけないし、その場でアイデアを書かなければいけない時もあったように思う。
とにかく創造力がためされる。その前にベースとなる知識も添えて。
とても楽しかった。
そんなめちゃくちゃ答案用紙に書き込むテストだったが、一度面白い事が問題用紙に書いてあった。
《早めに終わったら、なんでもいいから答案用紙のうらを使って書いてください》
どんなテストよりも、書く量が多いテストなのに、さらに早めに終わったら答案用紙の裏に書いていい!!
さぁ!!終わらせるぞ!!
いつも以上に気合いが入る(笑)
一瞬で決まった。〝小説を書こう!〟
「おーーー!!」←もちろん、心の声。
そんな事が問題用紙に書いてあるなんて知らないから、物語を用意してきたわけではない。
でも、書く!
書きたい!!
できれば、テストを早く終わらせて早く書きたい!!
三問くらいしかないから、一問でもできなかったら大変だけど、そんな事はもう頭にはない。
書くんだ!!成績には関係ないけど。
そんな事関係ないっ!!(笑)
そういう時のパッションはすごい!
静かな物音ひとつしない教室で、わたしはエネルギーがほとばしっていた。パッションとともにテストを十分くらい前に終わらせて、もちろん見直しもして、いよいよ本番(笑)
わたしの時間だ!!←完全にテストだということを忘れている。
♪♪♪ ♪♪♪ ♪♪♪
テストが返ってきた。
何か赤いペンで書かれているのがうっすら見える。
答案用紙をひっくり返すと、そこには先生からの感想が書いてあった。
その場で浮かんできた物語はもちろん途中だった。だから、つづきが読みたいですと書いてくださっていた。
やっぱりいい先生だなーっと嬉しくなった。
その後は他の授業も忙しかったり、他のことに気を取られてたりして、その小説の続きを書くことはなかった。
本当に嬉しくて楽しいテストの思い出。
そんなテストの思い出、他にはない。
読書感想文はなぜか苦手で、作文はまだ好きな方だった。
やっぱり、一からオリジナルで書くのがいい。
自由にのびのびと自分の言葉で書く。
それが楽しい。
どんな時も、紙と文字が書けるものがあればわたしは楽しい。
そんなわたしは、今は小さな手のひらサイズの機械に向かって文字を打っている。
書き方が変わっても、やっていることは同じ。
やはり書くことは楽しい♪
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こうして毎日noteで書かせていただき、たくさんのnoteの作品の中からご覧くださっている皆さま、本当にありがとうございます。
貴重な時間を共有できるこの体験を大切に、新鮮な気持ちで初心を忘れずに楽しく書かせていただけたらと思います。
皆さまの心が少しでも軽やかに朗らかになられたら幸いです。