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宇宙童話 双子星からきた少年 Ⅲ
★◯転生◯★
転生については一度くらいは聞いたことあるかな?
僕たちの星では、おばあちゃんから聞くことが多いんだ。
学校に入る前から家で転生のことを話すんだよ。
みんな生まれてくる前の記憶はあるから、思い出すというよりも、たましいの記憶を共有していく。
共有っていうのはね、同じものを見たり感じたりではなくて《そこで経験したことからどんなことを学んだか、そこでどんな風にたましいが成長したのか》をお互いに話し合うんだよ。
そうやって、みんなでたましいを成長させていくんだ。
『自分の経験は誰かのたましいの学びになる
自分のためにも
誰かのためにも
生きなさい
それが
宇宙に生きるものの姿よ』
僕のおばあちゃんはよくそう話してくれた。
おばあちゃんは、僕よりも先に肉体を卒業して、僕たちの星がある銀河よりもさらに離れた銀河の星にいるんだ。
たましいの学びを加速させるためにね。
おばあちゃんのたましいは、たましいの先生。
肉体にいた時は《創造》の学校の後に希望者だけが行く学校があるんだけど、そこの先生だったんだ。
おじいちゃんもおばあちゃんの後に肉体を卒業して、いまは記憶保管所にいるよ。
本が大好きでね。
地球にある本をたくさん《創造》して、僕の作った本棚にいっぱい本を置いていたよ。
特に星と鉱物の本がお気に入りで、一緒によく見ていたんだ。
星と鉱物は星への影響力が強いから、僕たちの星では《創造》してはいけないものなんだ。だから、毎晩おじいちゃんは本を見て楽しんでいた。
地球には鉱物がたくさんあるよね。とってもきれい。
僕たちの星は、地球とは星の活動が違うから、鉱物はあまりないんだよ。
だから、きらきら輝く星のような鉱物はとても魅力的だね。地球は本当に豊かな星だよ。
*** *** *** ***
★◯記憶の番人とテレパシー◯★
僕のおじいさんは記憶の番人をしてるんだ。
場所は星の地底にあるんだよ。
地底っていうと暗いイメージがあるかもしれないけれど、そんなことはないんだ。とても美しいクリスタルの世界。
そこにはね、たくさんの記憶が保存されていて大切に保管されているんだ。
大好きだったおじいさんは、今は肉体を卒業して、そこの番人になっているんだ。
僕も何度か行ったことがある。
とっても素敵な場所でね、帰りたくなくなってしまうほど。クリスタルの光から音が鳴っていてね、それぞれの記憶の歌を歌うんだ。
そっと手を触れるとさらにクリスタルは輝きを増す。
記憶はね、触れると光るんだ。
だから、君たちが自分の記憶を思い出すと、君たちのたましいは輝きが増すんだよ。
おじいちゃんとはどうコンタクトとるかって?
それはとても自然なこと。
テレパシーだよ。
肉体を持っている時に、だんだん波動を高くしていくとね、ある時点から肉体を卒業したたましいとコンタクトが取れるようになるんだよ。
テレパシーは愛の波動で行うんだ。
覚えておいてね。
*** *** *** ***
★◯愛のこと◯★◯
僕たちの星の話のときに《創造》の授業があるって話したでしょ?
《創造》するとき、愛のエネルギーがないと《宇宙のバランスをとる創造》ができないんだよ。
イメージや希望だけではそこに存在出来ないんだ。
もう少し話そう。これはとっても大切なことだから。
僕の話を思い出してくれる?
小さな生き物を《創造》するときもだけれど、なんでもそう。
それを《創造》したときに、この星にどんな影響を与えるのかを話し合う。
それは、僕、友だち、先生、家族、近所の人、遠くに住んでる人、植物、動物、空気、土、海……
僕たちの星にあるものすべて。
そしてね、僕たちの星は、そう、宇宙にあるよね。
君たちの地球と同じ。
《存在している宇宙すべてにあるものに、どう影響するのか》というところまでイメージするだ。
これを5年生までずっと教わるんだよ。
家でも、その話は毎日する。
宇宙はそうやって日々、僕たちの《創造》で作り出されているからね。