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マルイが日本IBMの需要予測システムの導入を決定!実務でも成果を発揮するAIの力とは!?
スーパーマーケットを運営する株式会社マルイと日本アイ・ビー・エム株式会社は2024年9月から「AI需要予測システム」を全店舗で正式に導入することを決定いたしました。AIによる需要予測というと、以前に森岡毅氏が率いる株式会社刀の需要予測モデルに関するnoteを公開しました。実務の場面において、いよいよAIが真価を発揮するようになっていくことが想定されますので、ぜひ今回のnoteを参考にしてください。(以前の需要予測システムに関するnoteはこちら↓↓)
導入した背景
今回の発表によると、マルイは小売業の潮流と同様に店舗における人材不足やコストの削減圧力、そして業界を超えた競争激化という様々な問題に直面しており、「マルイ流DX」を導入することでこれらの課題を解決する方針を固めていました。これは単なる効率化だけではなく、積極的に顧客に付加価値を提供していけるDXのことを目指しているようです。
一つの事例としては、一部の賞味期限が長いカテゴリーにおいて、一定の在庫量を維持することを目的に、在庫型・統計需要予測方式による自動発注を開始しました。しかし、気象条件や販売促進などの要因で需要が大きく変化することや、賞味期限が短い商品を対象とした需要予測はカテゴリーごとに単品の販売動向が異なるなどの問題で実施することが困難であったようです。これはマルイにとって、大きな改善項目の一つとなっていました。
日本IBMのシステム導入
上記の問題解決に向けて、日本IBMは「店舗での発注業務軽減」、「利益率の向上」、そして「店舗運営業務支援」を目的として、同社が持つ「AI需要予測 (IBM Advanced Demand Forecast)」を活用し、2023年の11月から2024年2月まで、実証実験を行いました。その結果、1か月の客数予測精度(店舗平均)が90%を超え、販売機会の向上と廃棄ロス削減を実現しました。さらには、マルイは実証実験を今年の3月から7月まで一部の店舗で実運用を行い、効果があると判断したことから、9月から全店舗で「AI需要予測」を導入することに決定しました。
AIサービスの内容
今回導入されたAIシステムは、次のようなシステムを採用しています。
流通業向けDSP
AI需要予測
これらのアナリティクス技術を採用することで、天候や催事など、店舗の売上に影響を与える要因となるコーザルデータ、そして顧客の販売データの傾向分析を導入し、最適な予測モデルを商品ごとに自動で適用することができるようです。
また、「AI需要予測」を導入することで、
客数と販売予測精度の向上
発注時間の削減による店舗の活性化
などが達成されました。AIを効果的に使うことで顧客とのコミュニケーションに充てる時間を増やしたり、様々なサービスの付加価値を高めることで顧客満足度も同時に高めることができるでしょう。
このように、デジタル社会では様々なデータを活用して業務の効率化を図ることができます。今後は一人一人がカスタマイズしたAIと共にビジネスを行っていく社会になることも想定されており、「AI活用」という言葉さえなくなる時代も近いのかも知れません。
AI、データの力でビジネスの成長を促進
私は早稲田大学招聘研究員として、「消費者心理・行動のデータ分析」を専門としており、皆様のデータ・AIドリブンなマーケティング、ビジネスのサポートを行っております。ココナラ、クラウドワークスなどの各種アウトソーシングサイト、そして直接ご連絡を頂くことも可能ですので、お気軽にご相談ください。