病院経営,数字のいろいろ.高いとやばい数字とは.
臨床メモ
ボーナス時期が近づくと気になるのが経営状態。うちすごい赤字らしいよ、
ボーナス出ないかも。と職場では話題になることも。
人件費比率や離職率は聞いたことがありますが、
経営者は労働分配率という数字も気にしているようです。
知らない方はチェックしておきましょう。
医療機関の労働分配率
✅労働分配率の重要性
・労働分配率は、医療機関の経営効率やサービスの質に直結
・高すぎる:経営が圧迫
ここが高いとやばいすうじとなります。自分たちの働き以上に
給料を出しすぎているので経営状況はひっ迫となります
・低すぎる:従業員のモチベーションやサービスの質が低下
✅労働分配率の定義と計算方法
労働分配率は、医療機関が生み出した付加価値に対して、
どれだけの割合が人件費に充てられているかを示す指標
労働分配率%=人件費/付加価値額×100
人件費:役員報酬、給与、賞与、退職金、アルバイト料、
法定福利費、福利厚生費など
付加価値額:医業収益から経費や医療材料費などを引いたもの
付加価値は、企業が新たに生み出した価値であり、
売上総利益や経常利益などで表されることが多い
労働分配率は、企業の経営状態や産業構造を理解する上で重要な指標
✅適正な労働分配率の目安
・医療法人:55%から65%
・個人医院:30%から40%
・個人歯科医院:34.5%
参考までに業種別の基準
一般企業の労働分配率
・大企業:約50%
・中小企業:70%から80%
✅結論
医療従事者の労働分配率には適正な範囲がある
個人医院と医療法人で異なる基準がある
経営者は自施設の労働分配率を把握し、業界の平均と比較することで、
経営戦略を見直しています。
✅おまけ
医療従事者の適切な人件費比率と離職率について
人件費比率
・一般病院 :約55.9%
・医科診療所:約49.0%
・歯科診療所:約48.0%
離職率
看護職員の離職率については、以下のデータがあります
・全体の離職率:約11.6%
・新卒看護職員の離職率:約10.2%
医療・福祉業界全体の離職率: 約6.5%
適切な人件費比率と離職率を保つことが、
医療機関の安定した運営にとって重要と言えそうです。