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海外音声テック60社のリサーチリストと注目企業まとめ
こんにちは。みなさんお元気ですか。
私は運動不足です。
コロナの影響で家での作業が増えるようになり、人と会わなくなりました。
ちょっと寂しくなって、音楽を流したりラジオを聴く機会も増えています。
私は今Apricot Venturesで働いているのですが、基本的に白川さんと二人なので、Tandemで音声をONにしたまま、会話しつつ作業するなどして毎日働いています。
コミュニケーションが取れるとか、音があるとかって、今私はすごくありがたいなと思っていて
なんとなくコミュニケーションツールや音声周りの情報を調べるようになりました。
中でも今日は音声にフォーカスしてnoteを書いてみます。
はじめに
まず今回、音声に関するスタートアップについて、ざっくりシートに整理してみました。
まだ作成途中なのですが、現段階で60社ほどの海外の音声テックが並んでいます。
2019年に$ 10.34億円から2025年までに$ 26.79億ドルに達すると予測されている市場ですが、日本も配信系コンテンツを中心に、サービスが増えてきた印象です。
個人的にも興味のある領域なので、引き続きリサーチを続けてチェックしていこうと思います。
また、このリストは皆さんに公開します。
Twitterで以下のツイートをRT、またはコメントして頂いた上でDMを頂けましたら閲覧用のリンクをお送りします。
海外の音声テックを調べたらスプレッドシートに60社以上たまったので、サマりました笑
— 田島ひかる🏀 (@hika_taji0527) April 13, 2020
起業家の方など、事業案のヒントになるかもしれないので、RTやコメントをしてDM頂けたらシートのリンク送りますmm
海外音声テック60社のリサーチリストと注目企業まとめ #note https://t.co/L8JHMzUzF0
なぜ音声テック?
ITやスタートアップ界隈で話題のサービスが増え、個人的にも利用することが増えています。
パッと思いつくところだとstand.fmやVoicy、ポッドキャストなどの音声メディアでしょうか。それ以外にも、私は自宅にAlexaがあり、スマートスピーカーなども身近に感じています。
ちなみにアメリカでは、12 歳以上のアメリカ人の4分の1がスマートスピーカーを所有しているそうです。
大多数が自宅に複数のデバイスを所有していて、日本との違いを感じました。
スマートスピーカーや音声メディアは私にとっても身近だったので分かりやすかったですが、その他の海外の音声テックについてはまだあまり詳しくないのでリサーチしてみようと思い、このnoteを書きました。
さて、ここからは個人的に気になった企業をご紹介していきます。
シード〜シリーズAの企業を中心に5社ほどピックアップします。
バックグラウンドノイズを除去する分離技術を開発『AudioTelligence』と『Krisp』
設立:2017年
本社:アメリカ
調達額:$12.5M(シリーズA)
バックグラウンドノイズを除去できるデータ駆動型の「ブラインドオーディオ信号」分離技術を開発。
商用での利用が想定されるのは、音声アシスタントから、ブロードキャストサウンド、スマートスピーカー、スマートTV、セットトップボックス、補聴器まで、多岐にわたります。
近いところではZoomのような電話会議のためのノイズキャンセリング機能などを提供する『Krisp』などがあります。
設立:2017年
本社:アメリカ
調達額:$3.5M(シリーズA)
こちらも2017年に設立されたシード期のスタートアップで、世界の最新技術を紹介するプラットフォーム「ProductHunt」の2018年オーディオ&ビデオプロダクト・オブ・ザ・イヤーに認定されています。
設立2年、アプリのリリースは2019年6月とわずか半年ちょっとでグローバルに展開しており、導入は3000社を超えるといいます。
なんと日本版のアプリも上陸しています。
両社ともに技術ライセンスを売っているのですが、Krispはアプリケーションも自分たちで提供している点が2社の大きな違いでしょうか。
人間に近い人工音声を生み出す『Sonantic』
設立:2018年
本社:イギリス
調達額:€2.3M(シード)
ゲームに会話を入れる工程は時間がかかり、高価で労働集約的な作業です。
こういった問題を解決するためにSonanticは、「オンデマンドで動的な演技音声」の技術を提供しています。
人間の声に近いテキスト音声変換システムはAPIで提供され、ユーザーはGUIのツールで合成声優を編集し、変化させ、まるで人間に演技指導を行うかのように音声を修正することができます。
こちらの記事で、実際にSonanticが提供する技術を利用した音声を聴くことができます。人間ではないということは、私は言われない限り私は気づけそうにありませんでした。笑
ゲーム大国の日本でこの技術が利用できるようになる時もそう遠くない気がしており、今後が非常に楽しみです。
音声学習コンテンツプラットフォーム『Knowable』
設立:2013年
本社:アメリカ
調達額:$ 4M(シード)
昨年リリースされたKnowableは、アメリカのシード期のスタートアップです。
ポッドキャストなど、無料でも質の高いコンテンツが配信されているプラットフォームもある中で、有料配信との差別化を今後どのように進めていくのか。
同社が示したポッドキャストとの違いは、
広告が表示されない点と、よりインタラクティブでパーソナライズされたアプローチを提供するとしている点でした。
オンラインポッドキャストは無料で広告収入をベースにしたビジネスモデルを持っていますが、Knowableは8時間のコースにつき100ドルで音声教育を提供しており、広告は表示されません。
まずはプラットフォームとして、ユーザーが聴き続けてお金を払い続けるような、質の高いコンテンツを束ねて継続的に利用される状態を目指したり、安定した収益を得るために、サブスクリプションサービス提供するといった手段も中長期的にはありそうです。
メディテーション(瞑想)テックの『SimpleHabit』
設立:2016年
本社:アメリカ
調達額:$ 12.6M(シリーズA)
この領域は、既にユニコーンといわれるCalmや、シリーズCのHeadspaceなどが名を連ねています。
その中で新興企業として現れたSimpleHabitは、“瞑想版Netflix”をコンセプトに展開しているスタートアップで、全米の瞑想家のクラスを5-10分程度の短尺で聴ける手軽さが特徴です。
電車の中やオフィスの仕事場などのシチュエーション別にクラスを選べる使い勝手の良さも評価されています。
内製で少しずつコンテンツを生み出すのではなく、100人以上の世界の専門家がコンテンツを提供することで、この多様性を実現しています。
これにより、ユーザー個人個人の状況に合った多様なセッションを選ぶことができるので、パーソナライズの質を高め、大きく差別化を図っています。
前に述べたKnowableもそうですが、音声の中でもオーディオいおいては
・パーソナライゼーション
・新しいリスナー/新しいUI
・収益化
という3つの大きなカテゴリに焦点を当てているようです。
ポッドキャスト用のコンテンツ作成プラットフォーム『Descript』
設立:2017年
本社:アメリカ
調達額:$20M(シリーズA)
ポッドキャスト用のコンテンツ作成のツールを提供するスタートアップです。
音声を記録すると、同時にテキスト化してくれるだけでなく、テキストを編集すると音声も修正してくれる優れもの。
さらにドラッグアンドドロップで音楽や効果音を追加したり、リアルタイムで複数のメンバーが編集やコメントをできたりするライブコラボレーション機能も提供しています。
サブスクリプションモデルで、月額10ドルから利用可能。無料プランもあります。
直近では19年9月に買収したLyrebirdの人工知能(AI)技術を活用し、自分自身の音声を複製できる機能「Overdub」も発表するなど、急成長しています。
このように、ポッドキャストを起点として新たなサービスが増えている流れを見ると、新しいサービスのもとには次のマーケットが生まれるチャンスがあり、可能性が広がり続けて非常に面白いなと感じました。
さいごに
上にご紹介したもの以外にも、コロナによるリモートワークの促進や家にいる時間が増えたことがきっかけで、常時接続のボイスチャットや、ストリーミングに関するものも気になっています。
日本版でこうしたサービスがこれから少しずつ出てくるのではないかと期待値を高めています。
改めて、以下のシートが必要な方はRTまたはコメントをして頂き、DMを頂ければ閲覧用のリンクをお送りします!
作成途中ですが60社ほどの海外の音声テックが並んでいます。
時間があればじわじわ追記していく予定です。
この領域に興味のある起業家の方などいらっしゃいましたら、是非ディスカッションしましょう〜〜
TwitterのDMも開放しているのでご連絡お待ちしております!◎