見出し画像

十ニ煎目:ぶくぶく茶の茶筅はとても大きいのです(比較画像あり)


ぶくぶく茶の茶筅は一般と全く異なります


現在のぶくぶく茶は、茶道という形をとった流れのせいか、いわゆる大和の茶道(抹茶を泡立てる形式)と共通の道具も使用されています。 しかし、以前ご紹介した東道盆(とぅんだーぼん)のような、ぶくぶく茶独特の道具もたくさんあります。

その中でも特徴的な道具が茶筅です。
茶筅といえば、一般的な手のひらに載るくらいの竹製のものを思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。

ぶくぶく茶の茶筅は約23cmの長さがあります。 太さも通常の茶筅の倍以上です。

左がぶくぶく茶のもの、右が一般的な茶筅です。まるで親子のようにサイズが違います。

このような形なので、泡立てる際には、握るというより指を入れて振るような形で泡立てるのもまた特徴かもしれません。


振り茶には独特の形の茶筅が多いのです


各地の振り茶もまた、独特の茶筅を使用することが多いです。

富山県朝日町のばたばた茶の茶筅は筆を二本並べたような形をしています。

松江のぼてぼて茶の茶筅は、細長い筆のような形をしています。さらに、富山県のばたばた茶だと、その細長い茶筅を二本並べて固定したような形をしています。
これらは一般的な茶筅のような硬さはなく、繊維を細かく裂いたような感触をしています。

最終的にどうしてこのような形になったかはわかりませんが、似た部分と違う面の双方があるそれぞれのお茶の文化は、現代までにさまざまな融合や進化を経て伝えられてきたのかもしれません。

こちらもどうぞ
「ぶくぶく茶とは|福を呼ぶ、琉球伝統の茶道」普段着物研究所
https://www.daily-kimono.tokyo/p/blog-page_22.html


いいなと思ったら応援しよう!