日本の工芸を元気に!【中川政七商店】
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カンブリア宮殿で放送されれた『中川政七商店』についてまとめました。
江戸時代から300年続く老舗企業がどのような進化を遂げて令和の時代も活躍し続けるのか。企業が掲げるブレることのないビジョンが社員に浸透していました。
中川政七商店の歴史
1716年創業
中川政七商店は天皇皇后両陛下へラミーのワイシャツを収めたこともありました。
しかし、時代は西洋化に伴い需要が激減し経営が悪化した時期がありました。
中川会長が13代社長に就くまでは以下のような違和感を抱いていました。
先代の時代は字面のように❝個人商店❞的なことが多くあった。 「それは仕事じゃない」ということを一部の社員がやっていた。
社内を改革したいことと小売りを拡大させたい思いもあり、2013年に中川政七商店を東京にオープンさせました。現在は北海道から九州まで幅広く店舗展開しています。
会長の『日本の工芸を元気にする』というビジョンと工芸メーカー再生支援が功を奏し、社長就任後の売上が3倍となりました。ヒット商品のひとつに花ふきんがあります。
花ふきんについて気になる方はこちらからご覧ください!
社長の経歴
2000年 京都大学法学部卒業 同年 富士通に入社 2002年 中川政七商店に入社 2008年 13代社長に就任 2018年 代表取締役社長を退き代表取締役会長に就任
看板商品
番組で取り上げられた商品を3つ紹介します。
工芸品と使い勝手のよさをかけ合わせた商品が特徴です。
①二重軍手の鍋つかみ
5本指のつくりになっているのでレンチン後のラップを自由自在にはがせます。
②陶のフライパン
直接火にかけられて食卓に出せます。手っ取り早く作りたい時、キャンプでも使えそうです。
③THE醤油差し
醤油差しといえば液だれするのが悩みですが職人技がそのお悩みを解消してくれます。
中川政七商店の取り組み
①地域の味の商品化
工芸品だけでなく、そこにある物品のみならずそこの地域の文化まで売るということで、工芸品のみならず食品もセットで販売されています。
②オリジナル商品の拡充
各地の工芸メーカーの優れた商品を発掘するだけでなく、メーカーをタッグを組んで商品を作っています。
スリッパのすばらしさを伝えるため、足裏が喜ぶ最高に心地良いスリッパの開発していました。履き心地にフォーカスした製品をカーペットメーカーと協力することで新商品を作りました。
高級なホテルを素足で歩いている感覚を味わえるそうです。是非履いてみたくなりますね!
③工芸メーカー支援
職人こだわりをバイヤーに伝える大日本市というイベントが開かれています。結果的に商品の良さを顧客に伝えられると考えた会長の企画になります。
職人気質といわれるくらい、職人は黙々と作業をするというイメージが強くあります。しかし会長は以下のことが重要だと話しています。
よさが伝わって初めて売り上げや価値になる。 物を作る努力と同じくらい伝える努力が必要になる。
工芸品に限らずこれはめちゃくちゃ重要なことだと思いました。
④産業観光
工芸と産地の生き残りをかけた取り組みになります。現地に行くことで工芸品の土着性を感じてもらう。ものづくりのみに偏るのではなく、地元のおいしい食べ物やいい宿など文化をトータルで伝えて足を運んでもらうのが狙いです。
社長交代について
冒頭でも触れましたが、14代からは千石社長が就任しております。10年間務めた社長職を退く決断をしました。中川会長は入社した時にちゃんとした会社をつくり一族以外に次を託すことを目標にしていました。社長になる条件について、能力以上に『覚悟』必要だと話しています。 また社長交代時はそれを惜しむ社員はほとんどおらず、その理由として社員は『日本の工芸を元気にする』というビジョンを達成するために入ってきているので、社長に仕える感覚ではなくビジョンに仕える感覚をもっているという中川会長の考察でした。
単純明快なビジョンに向かって働いている社員の方々はやりたいことをやれている、ある意味幸せなことではないかと感じます。have toよりwant toの気持ちは非常に大切でないかと思います。
最後までご覧いただきありがとうござました🌝