もらいもの

このカラダは、もらいものでできている。

そこそこの顔と肉体を親からもらって

見返りを求めない善意をあの子からもらって

本当の男らしさをあいつからもらって

つまらないプライドの捨て方をあの子からもらって

どこに出しても恥ずかしくない誠実さをあいつからもらって

はじめてのキスの甘さをあの子から教えてもらって

人の気持ちを思いやることをあの人から教えてもらって

いのちの終わりについてと、後悔しないで生きることをあいつらから教えてもらって

夢を応援してくれる暖かさをあの子からもらって

人と笑い合えた楽しさをあの人達からもらって

奇跡のような美しい心の持ち主がいることをあの人から教えてもらって

誠実さを捨て去り人を裏切ることをあの子に対して覚えて

もう一度、自分が好きな自分に戻る決意をあの子からもらって

そして、今度こそ誰かを大切にしたいという思いを、あの人からもらった

そして今ここにいる。

自信のない僕なんて僕ではないから。

今はまだ少し、自信を取り戻せずにいるけれど。

取り戻せずにいるからこそ。

あなたと共に生きる中で、その自信を取り戻せたらと、そう思ったんだ。

今は僕のことほとんど知らないだろうから、少しずつ見えてくるよ。

きっと相当かっこいい。

惚れるに値する男だよ、保証する。

でも

僕の格好良さをわかってもらえる頃

きっとあなたはもう僕の隣には居ない。