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映画を観るときの人数は何人?孤独を愛し、群衆をおそれよ、そして趣味に溺れよ

一昔前、二昔前というと、映画を観に行くというのはデートの選択肢として上位にあったのではないでしょうか。
その次として友達と一緒にとか、家族と一緒に映画を観る。
そして、一人で映画を観るという順でしょうか。

映画館の暗闇に包まれ、巨大スクリーンに心を奪われるひととき。
ポップコーンの香りに包まれジンジャーエールを片手に、これから始まる物語に胸を躍らせる。
しかし、その感動を共有する「人数」は、映画体験の質を大きく左右する重要な要素ではないでしょうか?

孤独を謳歌せよ! 〜尖った趣味と一人映画〜

まず、最もストイックな選択肢、一人映画。
周りの目を気にせず、己の趣味を突き詰めたい。
特に、周りには理解されないような「尖った趣味」を持つ人に最適。
例えば、早朝から始まる3時間超えのモノクロ実験映画、東欧の難解なアート系ドキュメンタリー、過去の特撮怪獣映画のリバイバル上映など、誰かと共有するにはハードルが高すぎる作品群。
そういう高尚な感じでなくても、ドンパチ主体の映画ファンとか映画好きだと公言する人にはバカにされるような映画を誰にもはばかることなく楽しみたい。
他の人からはイメージが違うと言われようと、ラブロマンスに心ときめかせ、感動大作で誰はばかることなく泣いてしまいたい。
一人なら大丈夫。誰に気兼ねすることなく、自分の世界に没頭できます。
上映中に難解なシーンで首を傾げようが、過去の特撮技術に感動して涙ぐもうが、自由です。
まさに「孤独のグルメ」ならぬ「孤独のシネマ」です。ただし、鑑賞後、その興奮を誰にも伝えられない、という寂しさは覚悟する必要があります。

愛と恐怖とミステリーの交差点 〜二人で観る映画の醍醐味〜

続いて、二人で観る映画。
恋人同士なら恋愛映画でロマンチックな雰囲気を高めたり、怖いもの見たさでホラー映画に挑戦したり、ドキドキハラハラのサスペンス映画でスリルを共有したりと、二人の関係性を深める絶好の機会となるかも。
恋愛映画なら、相手の反応を見ながら、自分の気持ちを伝えるきっかけになるかもしれませんし、ホラー映画なら怖いシーンで思わず手を握ってしまう、という展開も期待できます。
サスペンス映画なら、犯人当てで頭を悩ませたり、結末について議論したりと、会話が弾むこと間違いなし。
しかし、ホラー映画で相手が怖がりすぎてドン引きされる、サスペンス映画で犯人を見事に当ててしまい相手を落胆させてしまう、などのリスクも孕んでいます。

趣味で繋がる絆 〜多人数で観るシリーズもの〜

複数人でワイワイ楽しむ映画鑑賞は、共通の趣味を持つ仲間たちと、特にシリーズものを観る時に真価を発揮するかもしれません。
例えば、長年続く人気SFシリーズの最新作、熱狂的なファンを持つアニメ映画の続編、過去の名作のリブート作品など、同じ熱量で語り合える仲間と観ることで、感動は何倍にも膨れ上がります。
上映前から過去作の振り返り、映画中のツッコミ、上映後の熱い議論と、イベントのような盛り上がりを見せるのでしょう。
しかし、趣味が合わない人が混ざっていると、気まずい空気が流れてしまうこともあるでしょうし、災害の問題はそういう共通の趣味を持つ映画仲間というのが周りにいないことなのではないでしょうか。

結局のところ、映画を観に行くのに最適な人数は、何を求めているか、どんな趣味を持っているかによって大きく変わります。
好きな映画を好きに楽しむのは一人で観に行くのが一番ですが、見終えた映画のことについて語り合いたい気持ちもあるのです。
見終えてすぐに映画について語り合える友が、恋人がいれば良いのでしょうが、そんなものがいれば、ここでここまで語ることもないわけです。

ま、一人で観ることも、友人と観に行くこともありますが、圧倒的に孤独の映画鑑賞が多いのが私の人生なのですね。

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