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『戦国武将伝 今村翔吾』時代小説の短編も良いなぁ

西日本編と東日本編の2分冊で日本全県それぞれの県で一人ずつ取り上げての短編集ですが、全員の武将を知っているわけでもないけど、知っている武将もたくさんいて、それがそれぞれの物語を読むとじんわりと心が温まる感じで、それぞれもの物語の元になった文献も最後に掲載されています。

各都道府県で一人、武将を取り上げて掌編小説に!
直木賞作家・今村翔吾による“前代未聞”の挑戦作

信長、家康、信玄、謙信だけでなく、長野業正、津軽為信、真田信幸まで……
東の大地に漢たちが奔る!
北海道・東北・関東・中部地方の武将23人の、ときに笑え、ときに泣ける、心震えるエピソードを描いた傑作掌編小説集。

◎目次

[群馬県]黄斑の文――長野業正
[東京都]竹千代の値――徳川家康
[神奈川県]汁かけ飯の戦い――北条氏政
[千葉県]青に恋して――里見義弘
[愛知県]阿呆に教えよ――織田信長
[秋田県]由利の豪傑――矢島満安
[静岡県]義元の影――今川義元
[山形県]裸の親子――最上義光
[埼玉県]武州を駆ける――太田資正
[山梨県]暮天の正将――武田信玄
[福井県]高くとんだ――富田長繁
[新潟県]蒼天の代将――上杉謙信
[青森県]津軽という家――津軽為信
[富山県]半夏生の人――佐々成政
[福島県]雅なる執権――金上盛備
[岐阜県]完璧なり――竹中半兵衛
[栃木県]春に向けて耐えよ――宇都宮国綱
[茨城県]鬼の生涯――佐竹義重
[北海道]風の中のレラ――蠣崎慶広
[宮城県]頂戴致す――伊達政宗
[岩手県]松斎の空鉄砲――北信愛
[石川県]猿千代の鼻毛――前田利常
[長野県]真田の夢――真田信幸

各都道府県で一人、武将を取り上げて掌編小説に!
直木賞作家・今村翔吾が挑む“驚天動地”の衝撃作

秀吉に、毛利、長宗我部、島津、さらには黒田官兵衛、立花宗茂……
西の空に漢たちが舞う!
近畿・中国・四国・九州の武将24人の、胸が熱くなる、くすりと笑える、ほろりと泣ける逸話を描く傑作掌編小説集。

◎目次
[広島県]十五本の矢――毛利元就
[島根県]謀聖の贄――尼子経久
[山口県]帰らせろ――大内義興
[奈良県]九兵衛の再縁――松永久秀
[佐賀県]老軀、翔ける――龍造寺家兼
[岡山県]宇喜多の双弾――宇喜多直家
[滋賀県]四杯目の茶――石田三成
[大分県]雷神の皮――戸次道雪
[三重県]何のための太刀――北畠具教
[兵庫県]未完なり――黒田官兵衛
[鳥取県]夢はあれども――亀井茲矩
[宮崎県]泥水も美味し――伊東祐兵
[長崎県]海と空の戦士――有馬晴信
[熊本県]小賢しい小姓たちよ――加藤清正
[和歌山県]孫一と蛍――雑賀孫一
[京都府]旅人の家――足利義昭
[大阪府]土を知る天下人――豊臣秀吉
[香川県]三好の舳――十河存保
[高知県]土佐の土産――長宗我部元親
[愛媛県]証を残す日々――加藤嘉明
[鹿児島県]怪しく陽気な者たちと――島津義弘
[沖縄県]三坪の浜の約束――謝名利山
[徳島県]古狸と孫――蜂須賀家政
[福岡県]立花の家風――立花宗茂

私は広島県なので、毛利の三本の矢の話はよく聞いていたのですが、十五本の矢の数が5倍に増えてる。でも、三本の矢の逸話よりも納得してしまいました。
知っている武将の話も、これまで知らなかった武将の話も、戦国に生きた武将の生き様が生き生きと感じられて、時代小説をこの先読むときに深みが生まれそうです。

と言うことで、この作者が今時代小説で一押しの作家さんなので、読んでいない人は長編はちょっとという人は、この短編集から読んでいただきたいと思います。

ちなみに、今完結に向けて加速中の『イクサガミ』は明治初期の刀での闘いがなくなる寸前のチャンバラバトルロワイヤルのデスゲームとなっており、時代小説が苦手の人でも楽しめるので、ここから読んでいくのも良いと思います。更に、この作品はコミカライズだけでなく、Netflixでも映像化が決まっており、これもまた楽しみです。
私としては3部作くらいの長編映画で映画館で観たかったのですが、この作品が完成したら、Netflixに入会するかもと言うぐらい期待しています

そして、普通に長編も好きなのですが、シリーズものとして一番気に入って続きを待っているのが、くらまし屋稼業のシリーズで、これまで読んだ時代小説の闘いの中ではダントツのチャンバラ時代小説と言っても過言ではない。読んでいない人は是非読んでいただきたいです。
いずれ、このシリーズについてもnoteで詳しく書いていきたいですね


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