秘宝新聞vol.17 2022年夏号
皆さんこんにちは。秘宝新聞です。
今日は、最新号の、秘宝新聞vol.17 2022年夏号をお届けします。
今後は、過去に発行された秘宝新聞も
vol.1から順番に、ボチボチと、
投稿していけたらと思っています。
どうぞ宜しくお願い致します。
では、note版秘宝新聞を、どうぞお楽しみください。
さてさて、毎度毎度の秘宝新聞は
変なもの、不思議、あやしいもの、ヘンテコ、オカシイなもの等見つけては楽しく記事にしていきたい私たちの、徒然フリーペパーです。(思い出もやや多め)
さて、毎度毎度の秘宝新聞は、変なもの、不思議、あやしいものヘンテコあやしいもの、を見つけては
楽しく記事にしていきたい私たちの、全くの趣味の
徒然フリーペーパーです。
どこにも行けない時には、こうして思い出話でごまかし続けている雑談のようなフリーペーパーです。
今回も内容はないよう。
テーマは『たまらない人たち』
◆◇◆
この世の不思議、ヘンテコ、楽しいこと、可笑しいこと、
都市伝説、秘宝館世界には私たちの知らないよくわからないことでいっぱいですから、目を光らせておかなくてはいけませんね。
今回の新聞では、
「そういえば中島らものたまらん人々って面白かったよね?あなた読んでた?もちろん読んでいたわよ。愛読書よ。」 ということで、私たち二人も自分たちの出会ったたまらん人々について書いています。
(余談:そういえば、中島らもさんって、、もうお亡くなりになっていたんですね。私この原稿を書くために調べ物をしていて初めてし知りました。遅っっ!!
20代のころ中島らもさんの小説やエッセイを腹を抱えて爆笑し腹筋を引きつらせながら涙を流して読んでいた身としては非常に残念です。
「ひーちゃん」 byしる子
三重に住み始めて22年。
もう実家のある青森に住んでいた年数を超え、すっかり三重県人になったしる子です、どうも。
三重に来て、いろんなところへお出かけし、沢山の個性的な人々に出会いました。
中でも今回皆さんにお伝えしたい「たまらん!」と思った方を紹介してみたいと思います。
まずは「三重のトンデモ喫茶店」のお話。
友達が通りすがりに気になっていたという津市のとある喫茶店にアラフォー4人組で行ってみました。お店に入って通された席の壁には、なぜかウミガメの剥製が。ちょっと嫌な予感がする…。
メニューは普通の喫茶店だったのですが、なんだか小花柄のテーブルクロスが汚い。お水のグラスも若干曇ってて、おしぼりがちょっと臭い。拭いた手も臭くなってしまった。これはもしや、ハズレのお店では???
ちゃんとグラス洗ってるのかな?
水もぬるいし大丈夫かな?
なんて思っていると、オーダーを取りに来た店員さんは年配の女性でした。
歯があったりなかったりで、牛乳瓶の底のようなメガネをかけたその店員さんを見て、「あ!この人、汚れが見えないんだ!」と理解。だって、志村けんがコントで演じる、ひとみ婆さんみたいな店員さんだったんですもの。
私たちのオーダー品を運んできたひとみ婆さんは、コーヒーと共にお煎餅を置いていった。食べてみると、予想通りしけっていた。裏切らないね、ひーちゃんは。
しばらくすると、私たちの後には誰もお客さんが来ていないはずなのに、後ろの席から何やらカチャカチャとお食事の音がし初めました。振り返ってみると、なんと!ひとみ婆さんが自分の昼食をとっているではないですか。
うそでしょ?死角に入る席があるのに、なぜ見える場所で飯をするの?しかもこちらを見て座る必要すらないのに、ひとみの瞳は私たちの席の方を見ていた、ああ見ていたわ。
食事の後もそのテーブルで、クロスワードパズルをしたり、電子辞書で遊んでいるひとみ。自由すぎる。
ちょうどその時、どのメーカーの浄水器がいいかというまぁ、どうでもいい話をしていましてね。すると、コップのお水を追加してくれる時にひとみ婆さんが私たちの浄水器の会話にまさかの参入。
聞いてたんだね、話。
盗聴だね、盗聴。
そして浄水器のあれこれを語り出し「うちの良い浄水器を見てくれ」と言うので、厨房が見える場所にある浄水器を見に私は席を立ちました。4人いたけど他は誰も立たなかったよね。みんな嫌な予感がしてたんだね、きっと。
ドナドナよろしく連れられて行った先で、厨房にいた旦那さんと共に、100万円の浄水器をローンで買った話を延々してくれました。
「浄水器売りつけてくるの?」という情熱を感じましたが、売られはしなかった。
ぼんやりした目で話を聞きながら、「もういいよ、わかったよ。でもぬるかったよ、水。そして臭かったよ、おしぼり」と心の中で言っていました。
ちなみにひとみ婆さんの旦那さんも、歯があったり無かったりでした。浄水器買わずに、歯を治そうよ。と思ったことは言うまでもない。
「ツヤ子」byしる子
そして今でも覚えている、私が腕の怪我による手術で入院した時にICUで遭遇した「90歳のツヤ子さん(仮名)」。
手術を終えてICUに入ると、4~5人が同じ部屋で集中治療を受けていました。
そこに頭の手術を終えた90歳のツヤ子さん(仮名)というおばあちゃんがいて、頭の手術の後は記憶が戻っているか質問して確認するらしく、そのツヤ子さんと看護婦さんとのやりとりは、こんな感じでした。
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お食事中の方は終わってから読みましょう。
そんな内容です。すみません。
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ツヤ子「へあぁーーー!」(突然叫ぶ)
看護婦「どうされました?」
ツヤ子「うん○出てしもた!」
看護婦「ほな、替えますねー」
ーーオムツ交換終わる。そして2分後ーー
ツヤ子「へあぁーーー!」(また叫ぶ)
看護婦「今度はどうされました?」
ツヤ子「また、うん○出てしもた!」
看護婦「あらー。ほな、また替えますねー」
ツヤ子「すんませんわー。あんたらもイヤやろになー。」
看護婦「ええのええの、気にせんでええ」
ーーーオムツを替えてもらいながらーーー
ツヤ子「あんたどこの人?」
看護婦2人「鳥羽です」「鈴鹿です」(2人いる)
ツヤ子「そうかなー。若いでええなぁ。若いのはええわぁ。」
看護婦「ツヤ子さんも長生きでええがー。」
ツヤ子「イヤな事さして悪いなー」
看護婦「そんなん気にせんでええのよー」
ツヤ子「そいで、あんたどこの人?」
看護婦「だーかーらー、鳥羽と鈴鹿やって!(笑)」
ーーーその後、3時間ほどの間に、
あんたどこの人?のくだりは5回リピートされたーーー
(体が動くかチェックしてもらう時に)
看護婦「ツヤ子さん、足上がる?上げてみてー」
ツヤ子「…」
看護婦「すごいな!ツヤ子さん、バレリーナみたいに足上がるやーん!」
ーーーカーテンの向こう側の、ベッドの上でバレリーナのように足をピーンと上げる90歳のツヤ子さんを想像して、静かに大爆笑する私ーーー
ツヤ子「看護婦さん、ちょっとトイレ行きたいわ~」
看護婦「オムツでしてええよー」
ツヤ子「トイレにペーパーはあるわな?」
看護婦「あるよー。」
ツヤ子「ほな、ワシ、トイレ行ってくるわ!」
看護婦「ツヤ子さんまだ先生(ドクター)が歩いていいって言うてないで、そのまましてー。おしっこなら管ついとるし」
ツヤ子「管なんてついとれへん。…」
(じっと股の間から伸びる管を眺めるツヤ子を想像する)
ツヤ子「この線!ワシから出とるんかいな!えらいこっちゃ~!」
看護婦「えらい事ないさ~。おしっこは勝手にそっから取っとるんやし~」
ツヤ子「トイレにペーパーはあるわな?」
看護婦「あるよー」
ツヤ子「ほな、トイレ行ってくるわ。ワシ、この台なら飛び越えられると思うんやわ」
看護婦「だーかーらー、トイレは行けへんのって~。台も危ないで飛び越えたらあか~ん!」
ーーー90歳のツヤ子さん、圧勝ですーーー
本当に術後の傷が痛くて痛くて、痛み止めの点滴をしてもらいながらも、こんなコントのようなやりとりを聞いて、1人ニヤニヤしていた事は言うまでもない。
以上、三重で会った「たまらん!」人々でした。
もう本当こう言う人達大好き。
これからもこんな人達にもっと会えると良いなぁ。
「絶叫坂」 byはつ子
たまらん人というテーマを出してみたのは良いけれど、何も思い浮かばず、何週間も過ぎていきまして
ハッと思い出した人物が居たのですよ。
いたいた。そうだ、そうだった。
それは私が北海道の銭函に住んできた頃のことです。
私は電車通勤をしており、その時利用していた駅が銭函駅という小さな駅でした。
家から銭函駅までの道のりは結構な坂道で、
その坂道を下っていかなければ駅には着くことはできません。
その坂を降りた先に銭函駅があるので、家を出て、駅に着くまでのその坂道が、私の通勤の道でした。
当時働いていた会社は札幌にあって、私は毎日その駅までの坂道を歩き、そして電車に乗って、地下鉄を乗り継いで会社に向かっていまひた。行きは下り坂で帰りは上り坂でした。
とある春の日の、銭函に引っ越して初めての通勤の日。
今日は何を作るのかなぁ?
またまた発泡スチロールを削るのか?
私はぼんやりと考えごとをしながら、その坂道を歩いていました。
当時働いていたのはデザイン会社で、私はウィンドウディスプレイの為の、オブジェ的なものを作ることが多かったのです。
バイトの私はその日も、ぼんやりと、さて今日は何を作るのだろうなぁ?などと考えながら駅までの道のりを歩いていたのでした。
すると、
うあぁぁぁぁああ〜〜〜!
後ろの方から、叫び声が聞こえてきました。
ペタンペタンペタンと、
アスファルトを靴が叩く音もします。
結構な速さです。
ペタンペタンペタンペタンペタンペタン!!!
うあぁぁぁぁああ〜〜〜!
どうやら、そのペタンペタンと
叫び声の主は同じみたいです。
振り返ると、20代前半くらいの男性が
フルスピードで、その坂道を駆け降りてきます。
結構急な坂なのですよ?
叫び声と共に、駆け降りてくるその様は、なかなかの迫力。
ええええ!!
な、なんなんだ⁈
彼はものすごい速さで
通り過ぎて駅のほうへ消えて行きました。
えっちらおっちら歩いてやっと着くと
さっきの絶叫の彼が居ました。
彼はおはようございます。と、大きな声でKIOSKのお姉さんに挨拶しています。
しばらく様子を見ているとどうやら、ちょっと障がいのある方のようです。
仕事にでも行くのかなぁ?
私は改札口が開くまで、なんでもなく過ごし
改札口が開いたと同時に、改札に向かい、定期券を見せて、ホームへ歩いて行きました。
電車に乗っている30分間、座って行きたい私はいつも一番先頭に並ぶのです。もちろんその日も一番先頭に並んだのです。
が、なんと私の前に、絶叫の彼が
ぬん!と立つのです。私の前に。
えええ!
私が立っていたのにさらにその前に立つとは。
ちょっとびっくりしたけど負けてはいられません。
私は彼の更に前にならんでやりました。
それ以来、私が銭函に住んでいる間の一年ほどは
ホームの一番前に並ぶために彼と戦っていました。向こうはどう思っていたのかな。笑
電車に乗ると彼はいつも独り言を大きな声で言い
楽しそうに過ごしていました。
帰りの電車で会うこともありました。
ある日は『旭川、旭川、あさひ、、かわ?あさひかわ。』と、あさひかわの発音の練習のような独り言を言っていました。
その様子がとても楽しそうで、私はついつい見てしまうのです
私が銭箱に住んでいた1年間、彼はほぼ毎日、絶叫しながら坂を下ってきました。私が引っ越してからもきっと、毎日絶叫していたと思います。
なぜ叫びながら坂をおりるのか、ちょっとしたジェットコースターのような気分だったのか、それとも怖かったのか、分からないけれど、
今でもあの素晴らしい絶叫と、ペタンペタン!という見事な下りっぷりを思い出しては、プププっと笑えて幸せな気持ちになります。
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*編集後記*
ナニハトモア~レ、トニモカクニ~モ…
秘宝新聞2022年夏号、無事お届けすることができました。
秘宝新聞ももう、vol.17
今期も夏号からまた「始まりました。2023年の春号までどうぞよろしくお願いいたします。
いつもお読みいただきましてありがとうございます。
………………………………ハツ子
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