おかしなこと

いろいろ考えてみたけど、僕が死のうとするのはおかしい気がする。
だって周りにはもっとくだらない奴らがいるし、僕自身どちらかといえばそっちのくだらない側の人間だけど、僕より消えたほうがいい人間なんて山のようにいるだろう。
むしろ人を殺して隠れて生きてるやつがいるような世の中だし、いかれてるのは世の中のほうも同じだろう。
もちろん、全部が全部いかれてるとは思わない。
世の中をすこしでも良くしたいと頑張ってる人が大勢いるのも知っているし、たくさんそういう場面を見てきた。
ただ、今日人身事故で電車が遅延してイラついているサラリーマンを見たときに何か違和感を感じた。仕事で疲れているのはもちろんだが、人が死んでいるということがあまりにも日常に溶け込みすぎている気がする。
命がなくなるというのはそんなに軽いことなのか。
その人にも人生があって何十年と生きてきたはずだ。その命が電車のダイヤを乱すためのものだったとは思えない。
きっと、錯乱してしまっただけなのだろう。確かに、迷惑をかけていることには間違いないが、なんだか悲しすぎると思う。
戦争で亡くなった方には祈るのに、人身事故を起こした人間を恨むのは違和感がある。同じ命のはずじゃないのか。
効率が求められ、人な命は時間よりも軽くなる瞬間が生まれることになった。
なんてことを考えていたら、寝過ごして終点まで行ってしまった。

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