二項対立から、第三の道を。
今日は昨日見て、衝撃的だった映画『ドライブマイカー』について書こうと思っていた。
でも、ロシアとウクライナの国家間での爆撃があって、日常がこんなにも脆く崩れ去るんだなということを、どこか他人事な気持ちもありながらも文字通り痛感した。
実感の伴わない痛感、というものがあるのかもしれない。
ウクライナでの爆発音
ウクライナの複数都市で爆発音が聞かれたとの情報があります。
このことをキッカケにして、ロシアvs.米&欧米諸国の構図が生まれることも可能性としてはあり得る状況。
中国が入ってくるとさらに事態は大きくなって、第三次世界大戦に発展することすらあり得ます。
かといって、事の大きさに何もすることができないし、戦争という言葉は知っていても、実態は知らなかったという人は僕だけではないと思います。(いまだに分かってないけど。)
怖さのトリガーは二項対立
NHKのニュースで、各国の動きも取り上げられています。ロシアの行動はもちろんのこと、その報道に怖さを覚えました。
米バイデン大統領「アメリカは同盟国などとともにロシアに厳しい制裁を科していく。」
仏マクロン大統領「フランスはウクライナと連帯し、戦争を終わらせるために同盟国とともに行動する」
各国はロシアを敵とみなし行動していく。
どちらにとっても自分達が正しいという主張を持った「正義」Vs.「正義」の構図が生まれることが最も恐るべきこと。
調和しづらい対立に怖さを覚えました。
そんな中で中国外務省のコメント。もちろん政治的にロシアとは近しい関係にあるからこその発言になるとは思うが、1番平和的な発言でした。
中国外務省の華春瑩報道官「関係国は、平和の扉を閉ざすことなく対話と協議の努力を続け、事態をさらにエスカレートさせないよう願う」
もっと対話の余地はなかったのか。そんなことを思わずにはいられません。
とはいえ、そんなこと言ってられない
そりゃ対話でどうにかできるに越したことはない。でも、それが実現する可能性が低いからこその制裁措置なのだと思います。
僕もおととい知ったのですが、『これから「正義」の話をしよう。』で有名なマイケル・サンデル教授が主張している「共通善」という言葉があるみたいです。
共通善とは、二項対立の概念を超える、そのコミュニティで共通した善のこと。
実は共通善の考え方は古代からあったのだそう。
ギリシャの哲学者アリストテレスは『政治学』の中で「ポリスの目的は『最大の善』であり、その善とは『共通の利益』である」と主張したそうです。
対立せずにそれを乗り越えられる道を探っていけるのなら。
命を争わない世界を望みます。