私が「感情的に怒る人」が苦手じゃなくなるまで。
社内に感情的に人へ注意する Aさん という人がいて、ものすごく苦手だった。
リモートワーク中心の生活になり、直接的に怒りの声を聴くことは無くなったものの、Aさんは社内チャットのテキスト上でも感情をあらわにしていた。
「なんでこれデータ入ってないの!!??」
「なんでこうなったの…」
その「!」や「…」は業務の指摘/改善において必要なんだろうかと思って、先日思い切って「注意するときのその記号を控えてほしい」と本人に伝えてみた。
帰ってきた答えは「ミスをするほうが悪い!」だった。
ミスをした人間には感情をぶつけてもよいと考えているのかな?と思い、2ミリぐらい絶望した。
こういうタイプの人と出会ったことは、過去に何度もある。
そのたびに私が取っていた対応は、耐える / 離れる の2択だ。前者はストレスフルで、後者はコミュニケーションがスパッと解消されるが、その手が取れない場合も往々にしてあった。そして今の私はそれ。
感情的になる人とのうまい付き合い方について考えながら、ここ数日過ごしていた。
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解決方法は、割とあっさり見つかった。ヒントは仕事の中にあった。
私の仕事はマンガアプリの企画職で、業務上大量の漫画を読んだり、出版社の方とやりとりをしたりする。
その中で毎度思うのが、 編集 の重要性だ。
マンガを作る作業というのは、 描く 以外の作業も多く、そして重要だ。特に、作品を読者に最適な形にするために情報を捨てたり成形したりする作業の 編集 は、ものすごく大切だ。作品を世に出す時にその差は如実に現れる。もっとはっきり言うと、編集作業がうまくできていない作品は、基本的に売れない。具体例は避けるが、「この作品ストーリーが読みづらいな…」だったり「この要素いる?」みたいな作品に出合ったことのある人も多いはずだ。
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話を 感情的な人への対処法 に戻す。
編集という視点で見たときに、感情的なAさんは脳内の 編集作業 が苦手なだけの可能性がある、と思った。繰り返すが、ここでいう編集作業とは 情報を相手に最適な形にするために情報を捨てたり成形したりする作業 だ。
ミスの指摘において明らかに不要な感情情報を除くとという作業が、Aさんは単に苦手なだけでは?
そう仮説を立ててAさんを観察してみると、あることが分かった。Aさんが作る会社の資料は、基本的に初稿が鬼のように早く、そしてめちゃめちゃ文字数が膨大で見づらかったのだ。(その後は大体他の人が手を入れていた)
これは個人の能力、得手不得手の問題だ。
感情的なあの人は、 データを素早くアウトプットすることがめちゃめちゃ得意で、データの編集作業がめちゃめちゃ苦手なだけの人なのだ。
それが分かった時、Aさんへの苦手意識がなくなった。
速度を求められる仕事に関してAさんは非常に心強い戦力だ。得意な部分には頼らせてもらおうと思ったし、尊敬も芽生えた。
逆に苦手な作業は、私や周りが支えればよい。そうやって私も支えられてきたのだから。
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「あの人は数学が得意なのか、すごい!」とは思うが、「あの人英語が苦手なのか、いやだな…」なんてことは思いようがない。これはそういう話だった。
長年の苦手意識が、一つ消えた。
※この記事は個人の感想です。
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