当事者が片麻痺になって困ったこと。
どうも、土日にはTwitterへの出現率が上がる蒼です!
もともとはこんな私の疑問から始まりました。
洗顔って、まあまあ難しいのですよ。後遺症が軽度の方はいけるかもしれませんが、両手で洗おうとしてもうまく水がすくえなかったり、うっかり袖が濡れてしまったり。今回秀逸だな、と思ったのはキッチンで洗う、というやり方。自分もやってみたのですが、確かに洗面のようにかがみ込まなくてイイし、シンクは広いし、めっちゃ楽!
洗顔で皆さんからいただいたアイデアは作業療法士の悪いアンパンマンさんがコツコツまとめてくださっている「生活知恵袋」でご覧いただけます。
そしてさらに!
こちらのツイートにはたくさんリプライいただきました。お名前は省略させていただきますが、困り事をまとめます。
【料理・食事】
・お茶碗持って食べること
・パックの納豆をかき混ぜるのが難しい
ビニール剥がすのも小さなカラシやタレを入れるのも、小皿のネギを投入するのもかき混ぜるのも、ご飯にかけるのも…全てを頼まないと出来ない
・ペットボトルを開ける
・料理で左手で押さえることが出来ずに包丁使うこと。
・ビンの蓋明け
・卵を割る
・バナナの皮むき、切れ目のないメロンを食べられない
・ヨーグルトの蓋があけられない
・汁椀を覆うラップがとれない
・食パンの入っているビニール袋、ジャム類が開封できない
・縁に立ち上がりのない皿が食べづらい
・パックの開け閉め
・ラップをする
・おにぎりが作れない
・ジャガイモの皮むき
・炊飯器の中身を持ち上げるなど両手で平行に持つこと全体に
・菓子パン等の袋をあける
・袋物の残りに輪ゴム
・ナイフとフォーク
【整容(身だしなみ)】
・髪の毛がくくれない
・化粧ができない
・片手でかぶれない帽子が多い(ニット帽など)
・麻痺側の耳掃除
・コンタクトの脱着、クリーニング
・麻痺側の爪切り
・スカートのホック、ブラの脱着、エプロンを着ける、背中側のファスナー操作
・背中を洗う・流す
・シャンプー・リンスをする
・着替え
・洗顔
・健側の痒み
・結婚指輪の着脱(右上肢麻痺)
・手袋の着脱
・立ちション
・健側の袖口のボタン留め
・体拭き等入浴介助
・ズボンの紐結び
・麻痺側のパンツのゴムが丸まった時に直せない
・ドライヤー
【家事系】
・ゴミ袋が縛れなくなった
・シャンプーの詰め替え
・ふきんや雑巾絞ること
・洗濯物を干す、干し場まで運ぶ
【事務作業】
・クリアファイルに紙を挟む事
・本のページをめくる
・給料日のATM並んで急いでお札を数える
・紙を揃える
・PCの両手タイピング
【買い物・外食】
・パン屋さんで杖歩行時トレイが持てない
・マックとかケンタッキーで注文して、席に持っていくときのおぼん
・買い物後、荷物の持ち運び
・杖歩行時に荷物が持てない
【外出】
・山間部での車の運転(ハンドル操作)
【趣味】
・ゲームが出来ない
・釣りが出来ない
・楽器が吹けなくなった
【その他】
・エンジン式の草刈り機エンジンが掛けられなくなりました
当事者の皆さんが入院中や自宅などに戻ってから困っている事、医療関係者のみなさんご覧になっていかがでしょうか?
入院期間は限られていますし、全部の指導は難しいと思います。ただ、若年者はじめ退院後のバックアップ(介護保険対象外の40歳以下の人など)が思うように付けられない人もおられます。一人暮らしさんだったら、ヘルパーさんに来て貰わない限り、自宅に戻った瞬間全部一人でやらなきゃいけない。
療法士さん。残念ながら今の段階で脳卒中はじめ様々なことに起因する片麻痺、という後遺症は0にはなりません。
片麻痺になった方が退院後に困らないように、既に不自由な思いをした当事者の経験を後に続く方にどうぞ伝えてあげて下さい。
当事者さん。
今まで普通に生活していたのに、入院中にいろんな扱いを受けたり、人格すら否定されるような態度をとられた、なんて方もおられるでしょう。自分が「できること」「できないこと」を見極められるようになって、上手く人にお願いすることができるようになりましょう!
人生、ある程度生きてきて発症後不幸にも後遺症が残ると「こんなこともできないのか」と愕然とする場面に直面するかもしれません。
不器用でも生きよう。
きっと、生きてるだけでまるもうけ、なんだから。かすり傷ですよ!
(と、思えるようになるには時間がかかりますけどね(苦笑))