高校1年生、16歳の秋。 母が亡くなってから 生きる世界が180度変わった。 毎月出ていく出費と その金額を用意するために働く ただそれだけの生活。 しかも、支払いが必要なのは学費だけではない。 母親が生活費のために借りた借金の返済分もであった。 お金のためにひたすら毎日働く、 しかも、部活と学校に行きながらだ 授業中に居眠りをしていたら、先生に怒られ反省文を書く始末。 そんなことが何回か続いた。 『おいたくや、学校に寝に来てるならもう来なくていいぞ』 『うる
【僕は母子家庭で貧しかった】 物心ついた頃から、父はいなかった。 友達はみんな親が2人いた。 ”なのになんで僕には1人しかいないんだろう?” ずっと疑問に思っていた。 ある時、 母さんに父さんのことを聞いたことがあるが、 ものすごく悲しい表情をした母さんを見て、 それ以降、父さんの話を母さんにすることはなかった。 それに母さんは、アルバイトの掛け持ちで 家になんて帰ってこない。 ただ孤独だった。 友達? もちろん僕には居ない ゲーム機も買ってもらえず、