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保護者には学校の『おもてなし』でクレーム回避!

先日、県による保護者対応の研修会がありました。そこでは保護者に対し『学校がおもてなしをする』という姿勢が大切という視点が講師により強調されていました。保護者対応は、一歩間違えばクレームの電話、アポ無しの連日の来校、暴言等が止まなくなるなど、大変な事態になり得る非常に神経を尖らせるものです。研修で扱われていた保護者対応のコツからいくつか取り上げてまとめてみました。


学校がおもてなしをする精神が大切

これが保護者対応の根底にある考え方です。学校にとって保護者はお客様であり、学校はお客様にお世話になっている側との認識をまずもつことから始めます。すると、具体的にどうすべきかが見えてくるようです。

1.玄関で複数人でお出迎え

第一印象、つまり最初が肝心です。保護者が来校してから玄関へ向かう教員が多いのではないでしょうか?相手を待たせるのはおもてなしの精神に反しています。待たせることが無いよう、到着する前から玄関で待っていましょう。先に準備していることで、玄関などの扉を先に開けたり、こちらから『お越しいただき大変ありがとうございます』と挨拶から始めることができます。この一言で学校側の姿勢が伝わりますから、あると無いとでは大違いです。

2.お茶、お菓子、快適な空間の用意

保護者が学校にお客様としてもてなされているという印象をもってもらうためには、接客対応の基本としてお茶とお菓子が必須です。さらに、学校独特の事情を考慮します。例えば、学校の椅子は硬いものが多いです。硬い椅子の場合には、クッションを用意しておきます。夏には予めクーラーの効かせた部屋、冬には暖房の効かせた調整された部屋で対応します。それだけでは不十分なこともあるため、夏には扇子や団扇、冬にはひざ掛けも用意すると行き届いた配慮をすることができます。このような快適な部屋の環境も大事です。

3.正論・論破NG

例えば『このままでは進級できません』『希望する学校に合格できません』『◯◯という行為が悪い』などと正論を言うことは極力避けます。保護者のニーズはそのようなものではないことが大半だからです。また、正論を振りかざすことは、保護者を不安にさせ、学校への信頼感をなくす行為になるからです。それよりも、保護者の気持ちに寄り添って『全力を尽くします』『大丈夫です』『お気持ちは痛いほど分かります』『大変申し訳ありません』など、保護者の気持ちをなだめ安心させる声掛けが推奨されます。

学校が保護者の主張を否定し論破することもやってはいけない行為の代表です。教員は論理的に話を進め、自分の主張を通そうとする傾向があります。しかし、保護者はわざわざつらい言葉を浴びせられるために学校に来ているのではありません。それはとても不満や怒りをもたらすことになります。否定するのではなく、まずは肯定することが大事です。

4.時間の枠

教員は時間を決めずだらだらと話す傾向があります。必ず、時間の枠を決めて対応しましょう。保護者はどなたも大変忙しいです。時間を無駄にして貴重な時間を奪うことは大変な失礼に当たります。限られた時間の中でテンポ良く話を進めるためには、予め何度もセリフを練り直し、模擬的な面談練習をすることも重要になります。

ただし、保護者が延長を申し出た場合には、希望に応じて時間を延長する事が大事です。その場合には、保護者の希望する時間まで懇切丁寧に対応しましょう。

5.玄関までお見送り

最後の印象も最初と同じく非常に重要です。玄関までお見送りをすると共に、お礼の言葉と深々としたお辞儀も忘れないようにしましょう。また、相手が車に乗って敷地内や視界から去る前にその場を去ることは失礼に当たります。視界から去るまで、礼を尽くす姿勢を忘れずに、気を抜かないようにします。

まとめ

専門家による、おもてなしの精神に基づいた保護者対応のコツをいくつか紹介しました。これらを参考にすれば、特にクレームの多い保護者対応でも乗り切ることができそうですね。ただし、私はここまでする必要性には懐疑的です。これからは、保護者はお客様、の精神で対応する学校が増えていくのでしょうか?

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