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政治の終わりを生きて

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#政治

上から目線のエリートは安倍自民党を支持するか?-都内・参議院選挙の比例代表の得票率から見える風景

上から目線のエリートは安倍自民党を支持するか?-都内・参議院選挙の比例代表の得票率から見える風景

 よく、野党はなぜ勝てないのか、的な記事がありまして、そこでの答えはたいてい上から目線で大衆の期待に応えないからだ、ということになっている訳です。逆に、TikTokで受ける安倍晋三とかが反例として出されてくる、と。本当にそうなんですかね、と私は訝しく思います。

 アメリカではエリートへの反感からドナルド・トランプの支持が高まった、ヨーロッパでは既存左派への不満から極右に支持が集まっているという話

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旧民主党と若いエリートの共犯関係:誰が政治を壊したか

※この記事は、2020年の2月にほとんど書いたうえで放置していたものであり、COVID-19の感染拡大に伴う社会変化には言及できていないことをご了承ください。

立憲民主党の議員のTweetが大炎上2/6-7という短い期間に、立憲民主党を代表する議員のtweetが大炎上。以下が、発端のtweetです。

よりによって、おんなじ様なテーマで炎上するものです。

若いエリートと「企業活動的自己」  蓮

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反「市民」の運動論-こたつぬこ(木下ちがや)の『「社会を変えよう」といわれたら』を読む

  twitterでは、こたつぬこというアカウント名で知られ、3.11以後の国会前における社会運動シーンにおいて奮闘した、新進気鋭の社会学者で民医連の事務員でもある木下ちがや氏の『「社会を変えよう」といわれたら』を遅ればせながら読みました。

 最初、読んだときは、社会運動本にありがちな人々の語りに基づいた濃厚かつ克明な記述は乏しく、肩透かしを食らったような気がしました。一般的に社会運動の本はどう

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21世紀の翼賛選挙か!-政治参加業界における特定候補対談番組への登壇事件-

 現職の都知事である小池百合子氏が次回の都知事選挙への出馬を表明した会見の翌日である6/13、主権者教育等に従事する政治参加業界に激震が走った。告示日の直前(五日前)であるこの日に、政治参加業界の団体が、特定の予定候補、小池百合子氏のみと対談を行う番組を作成し、Youtube上で放映した。この業界の各団体は政治的中立性を謳い、選挙においては公正性を重んじてきた。そしてすでに複数の候補者が立候補の意

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歴史になるということ

 歴史という営みは、どの時代まで扱うのだろうか。明治維新以前までだろうか、アジア太平洋戦争の終結までだろうか、冷戦の終結までだろうか、もしくは昨日までだろうか。

 歴史上の人物との関係はどうだろう。徳川慶喜は教科書の中の人物であって、現在を生きる個々人が様々な感情を伴って評価する対象ではないだろう。それでは、小泉純一郎の場合であったら。構造改革の是非、ポピュリズムか否か人々が思い思い語るかもしれ

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政治の終わりを生きて-忘却の淵から立ち上がる

 「政治の終わり」と言われると、保守政治家が権力を私物化したり反動的な政策を施行したりすることだと思う人もいるだろう。また、ある人はアニメ銀河英雄伝説から「政治家が賄賂を取っても、それを批判できない状態」と言うかもしれない。

 この世にはそれなりに経済力のある人で、まじめで比較的社会的な事項に関心があり、勇敢な人がいる。お金持ち全員が自分のことだけを考えている訳じゃない、利他的な人もいる。そのよ

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