釈迦
瀬戸内寂聴先生の「釈迦」を読んだ。
釈尊が亡くなる数ヶ月前から亡くなるまでの間を弟子のアーナンダの視点、言葉で綴られていく。
その中でもアーナンダの抱えていた「渇愛」
僕の中にもリンクした。
どうしようもない欲望。
その欲望をまざまざと見せつけられ、目の前に突きつけられる。
今は、ただただそれを眺めるのみである。
なんとか欲望に飲み込まれないところで踏みとどまっていることしかできない。
いっそ、身を任せて浸かり切ってしまった方が楽なのかもしれない。
そんなことを日々感じ、向かいあっているが、段々とこの欲望は自分のエゴそのもの。
相手のことなど何も考え、感じていないことに気がついた。
それは自分の望んでいるものではない。
自分は人と分かちあうことを望んでいる。
想いや感動、いろんなものを分かち合いたい。
そして、共有したい。
そういう想いであることに気づかさせられた。
今更ながら、自分の根幹にあるものを観じることができた。そんな本でした。