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Makuakeのプロジェクトにパーパスが必要な理由

こんにちは、武田です。今年は12本のnoteを書くと宣言してしまったので、頑張って書いていこうと思います。隣で受験生がセンター試験の過去問を解いていて、非常に微笑ましいです。

さて、今回は「なぜMakuakeにパーパスが必要なのか?」というテーマで書かせて頂きます。
これは、日々様々なプロジェクトをご一緒させて頂く中で湧き上がってきた思いというか考えというか、とにかくプロジェクトを実施される方に是非伝えさせて頂きたいことです。マーケティング関係者であれば、部分的に参考になる可能性が無きにしも非ずらしいので、暇つぶしにお読み頂けると嬉しいです。

まず、パーパスとは何でしょうか。僕は、「プロジェクト、及びブランドの存在理由」だと解釈しています。このあたりはFICCさんがまとめて下さっているので、詳細は割愛します。(FICCさんのブログは本当にすごいので、是非読んでみて下さい。)

さて、パーパスつまりは「なぜ、プロジェクトをやるのか?」「そもそもなぜ、その商品があるのか?」という概念は、Makuakeを実施する上で重要なのですが、直近はMakuakeの用途の広がりからか、軽視されてしまうことが多くなってきている印象です。
よく勘違いされてしまうのですが、決して利他主義やCSR的な意味で申し上げているのではなく、あくまでビジネスとして成功するために重要な概念なのです。(これはジムステンゲルが書いています)実施する上でのテクニックを語るのも良いですが、やはりパーパスの重要性には及ばないでしょう。 
Makuakeのプロジェクトにパーパスが必要な理由は、大きく2つあります。

1つ目の理由は、「自社商品を選んでもらう為」です。
近年は中国産業の振興などにより、各メーカーがアクセスできる技術力の平均レベルが格段に上がっています。
Makuakeプロジェクトのレベル(スペックやデザイン)も年々上がっており、Makuakeユーザーの方も、それを応援購入すべきか悩む方も多いのではないでしょうか?つまり何が言いたいのかというと、Makuake内での競争が激しくなっています。
 ※Makuakeでは、プロジェクトを支援することを「応援購入」と呼んでいます。
となると、アイデア(正確にはプロダクト・アイデア)だけでは購入に至らず、結果的に「より安い製品」や「より配送が早い製品」を購入するわけです。「安さ」や「早さ」といったアクセシビリティは、それはそれで素晴らしいメリットですが、これでは人件費の高い日本は不利ですし、これらもやがて差がなくなるでしょう。(プロダクト・アイデアに関しては下記の記事で説明されています。)

でも、ちょっと待って下さい。その商品、本当に同じですか?モノが違くても、つくってるヒトが違わないですか??
となった時に登場するのがパーパスです。これがあることで、スペック(値段なども含む)は似通っていても、パーパスに共感することで、その製品を応援購入する理由が生まれます

例えば僕は、UNITED TOKYOというブランドが大好きで(正確にはTOKYO BASE)、今後何かしらの個人的パラダイムシフトが起こらない限り、こちらの洋服を買い続けます。
なぜか。
もちろん、カッコイイ、品質がイイ、というのはありますが、ここのブランド・パーパスに共感しているのです。
「FROM JAPAN TO THE WORLD」というパーパスなのですが、僕は日本が大好きで、国産が大好きなので、強い購買動機になっています。


国産であることはもちろん、タグの裏には製造の都道府県の形が刻まれています。(Google画像より引用)

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このように、パーパスをプロダクトでしっかり体現することで、生活者の共感を生むことができます。
ブランドとしてのパーパスをしっかりと表現することで、選ばれる理由を作るのです。プロダクトは同じでも、パーパスが違えば購入体験は全く別のものになります。僕もUNITED TOKYOのパーパスが「日本人をカッコよく」とかでしたら、おそらくここまで熱狂していないでしょう。
というのが、1つ目の理由です。

2つ目の理由はMakuakeに特徴的なのですが、「自社商品を応援してもらう為」です。Makuakeのプロジェクトは全て世の中にまだ生まれていない新商品なので、実行者さまにとっては大きなチャレンジです。特に個人の実行者さまは、資金面や広報面で世の中の「応援」が必要となります。
よって、世の中に応援してもらえるようなプロジェクトに仕立てていかなければなりません。

この時、淡々と製品のスペックが語られているプロジェクトと、「なぜMakuakeをやるのか?」「どうしてこの製品なのか?」が明確なプロジェクトのどちらを応援したくなるでしょうか?
僕は絶対に後者ですし、実際に多くのMakuakeユーザーさまからも同様の声を頂いております。最近では、「エシカル消費」のニュアンスが近いです。

実際の例を見てみましょう。こちらのプロジェクトは「世の中のパパが主体的に、前向きに育児ができるようにする」というパーパスを掲げプロジェクトを開始し、約280万円の金額を集めました

プロジェクトの応援コメントにも、いつも以上に「応援しています!」や「頑張ってください!」の声が多かったと記憶しています。

このような現象は、サポーターに提供するベネフィットの側面から説明ができます。サポーターはMakuakeで応援購入することで「モノを手に入れる」以上に、「誰かの役に立った」という自己効力感を得たり、「こういうプロジェクトを応援しています」という自己表現をしているのです。
これに関しては、弊社代表の中山がピシャリと書いてくれています。

「応援購入」というアクションは自分の買い物行為に大なり小なり意思を込めることで何かに影響する感覚を持てる新しい消費の形だ。好きなものや望んでいたものやそれいいねと思うものにはそういった応援の意図が込められていく。影響を及ぼせる感覚が加わることは、まさに買い物行為のアップデートだ。

また、この消費者ベネフィットはデイビッド・アーカーにより「Self-Expressive Benefits」と提唱され、消費により自分自身を表現する欲求と言えます。

Self-Expressive Benefits
Brands and products, as symbols of a person’s self-concept, can provide a self-expressive benefit by providing a vehicle by which a person can express his or her self. “When I buy or use this brand, I am___.” A brand does not have to be Harley-Davidson to deliver self-expressive benefits. A person can be cool by buying clothes at Zara, successful by driving a Lexus, creative by using Apple, frugal and unpretentious by shopping at Kmart, or adventurous and active by owning REI camping equipment.Using a Schwab account is a signal that a person can manage an investment portfolio. When a brand provides a self-expressive benefit, the connection between the brand and the customer is likely to be heightened. For example, consider the difference between the brand connection of using Lancôme, which may heighten one’s self-concept of being sophisticated, exotic, and mysterious versus using Jergens or Vaseline Intensive Care Lotion.

となった時、ブランドのパーパスが見えるプロジェクトとそうでないプロジェクトのどちらを応援するかは、火を見るよりも明らかでしょう。
というのが2つ目の理由です。

今回の「パーパス」はMakuakeに限った話ではありませんが、Makuakeでは特に重要な概念だと考えています。
どんなプロジェクトにも何かしらの背景があり、想いがあり、叶えたい世界があるものです。ただ、恥ずかしがってプロジェクトページに記載しなかったり、製品スペックのことを強調するがあまり忘れてしまったり、というページを目にして、「もったいないな」と思うことが多かったです。

是非実行者の皆様には、この「パーパス」という概念を意識して頂けると嬉しいです。


というようなことを発信しているアカウントです。フォローして頂けると、とても嬉しいです。


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