71 Peter, Paul and Mary / 500 miles

【MY FAVORITE SONGS 71(私は音楽でできている)】

 ppmといえば、100万分の1を表す単位で、何か食品や気象、科学的な問題や事故や事件が起こった時などに、ニュースで目にするものです。でも、私の場合、以前はppmと聞いてすぐに思い浮かぶのは、ピーター・ポール&マリーでした。

 ギターのシンプルな伴奏をバックに、澄み切ったハーモニーで奏でられる3人の歌声は、60年代を代表する名曲をたくさん生み出しました。「レモン・トゥリー」「花はどこへ行った」「天使のハンマー」「パフ」「風に吹かれて」 「悲しみのジェット・プレーン」どれも歌いだしたくなります。

 「500 miles」は安心な故郷、安らげる故郷から、1マイル1マイル離れて、いまはもう帰れなくなった、という切ない思いが、繰り返される「miles」という響きとともに、胸の中にず~んず~んと増していきます。

 ベトナム戦争では、ベトナムの方もたくさん亡くなられましたが、米国人も5万人以上亡くなられたのです。ピーター・ポール&マリーが登場した時期は、戦争に反対する機運が高まりだした頃で、この歌は、様々に思いを重ねる歌い方聞き方をされて、広がり愛されました。

 私がよく聞いたのは日本公演のライブ盤です。拍手の音が凄くて、最初レコードの傷かと思ったほどでした。日本でもきっとこの公演に行ったり、曲を聞いたたくさんの若者が自分でもギターを手にし、その中からシンガー・ソング・ライターたちが世の中に出てきたのだと思います。

応援よろしくお願い致します。