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異常化していく選挙。メディアによる政治癒着が心配です。

小池氏圧勝!・・なのに、この違和感は何?

7/5の東京都知事選は小池知事が二期目を制するかたちとなった。
投票率は55%、小池氏の得票は366万1371票で二位以下を大きく引き離すかたちとなった。

しかし今回の選挙、なにか気持ちの悪いものではなかっただろうか?

私は東京都民ではない。そのためもちろん投票権もない。
そんな私でも、今回の選挙についてあまりにもメディアへの露出のなさに違和感を感じずにはいられなかった。

その最も顕著な例として「テレビ討論会」が行われなかったことだ。
このことについては、多くの人が候補者の訴えを聞くためにも開催すべき。と発言していたが、結局開かれることはなかった。
選挙期間中に有権者へしっかり情報を伝える報道がなかったのだ。
これでは知名度の低い候補者がいくら主張を訴えても国民の耳に届くことはないだろう。
コロナ禍とはいえ、各候補者がリモートで参加すれば開催自体に何ら問題はないはずだ。

一方、現職であり連日メディアに出まくっている小池知事はどう考えても有利である。
本当に気持ちの悪い選挙だった。これでは倫理や公平・公正といったものが感じられない。22人も候補者がいたが完全に無視されている候補者も10人以上はいただろう。

安倍政権では電通との癒着が問題視されているが、今回の件で日本のテレビメディアは完全に既得権益というものに支配されているのだということが分かった。
日本の人口の大半を占める高齢者。高齢者は選挙での投票率も高い。そんな高齢者の情報源は専らテレビである。それだけテレビが占める選挙への影響は強いのだ。
国民目線からいえば、明らかに情報操作され限られた情報(現職者が有利な情報)しか与えれず選挙に臨まなければならない、ということになる。

締め切り直後の当確報道。選挙後に報道される候補者特番。

そんなテレビメディアだが、投票締め切りと同時に小池氏が当選確実とテレビ画面に出てきたのだ。票の集計はやる必要がないというのか?日本はいつから独裁国家となったのだろうか。

今回の選挙では期日前投票の割合が多く、この期日前投票もメディアによる出口調査が行われている。
そのため、事前にメディアはどの候補者が優勢か、ということをかなり確実に把握していたそうだ。締め切り直後の当確報道はこのような仕組みがあるらしい。

一言いわせて欲しい。そんな調査をして当選発表前からシコシコと当確報道内容を作成するよりも、候補者同士にもっと主張を戦わせ、国民にギリギリまで投票者を悩ませるくらい情報を与えるべきがメディアの仕事ではないのか?
そして選挙後の特番で候補者を取り上げるのだ。どう考えても順序が逆だろう。
今回の選挙で、テレビメディアへの不信感がますます強まった。
電通の問題しかり、選挙までもメディアの既得権益に侵されていたのか。メディアの裁量で選挙に関する報道量を減らしてもよいのか?

もちろん「討論会をしてれば勝てたのに・・」なんてことは思っていない。
組織票というのは物凄いもので、投票率の高かった期日前投票も組織票によるものが多かったようだ。
その組織票を味方につけた小池氏は相当に強かった。それは理解している。
しかし、国民への情報を制限する、という行為は日本の民主主義の崩壊につながるのではないか。
民主主義では、選挙での一票が自分を政治に参加させてくる。そんな貴重な一票なのだ。
その一票を投じる自分の意志の代弁者。それを決定するための情報がメディアにより一方的に制限されていいものだろうか?

これからの選挙はメディア主体になっていくのか・・

正直これからの選挙はどうなってしまうのだろうか。
安倍政権や小池都政ではこのような手法が当たり前のように使われていくだろう。
「小池氏の今回の選挙での戦略が奏功した!」と書くメディアもいる。
こんなものが戦略というなら、もう日本は民主主義ではない。
終始、現職をアシストしつづけたテレビメディアの姿勢は本当に正しいといえるのだろうか?




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