ショーロホフ「静かなドン」登場人物一覧表①第一巻(第一編~第三編)
「メレホフ家」(典型的なコサック中農)
プロコーフィ・メレホフ コサック。クリミア戦争のとき部落へトルコから妻を連れてくる。
トルコ女 プロコーフィ・、メレホフの妻
パンテレイ・プロコーフィエヴィチ・メレホフ プロコーフィ・メレホフとトルコ女の子。現メレホフ家当主。元近衛コサック下士。
ワシリーサ・イリイニチナ パンテレイの妻。コサック女
ワシリーサ伯母 イリイニチナの従姉妹。抜け目のないやもめ婆さん。グリゴーリィの媒酌人
ペトロ・パンテレーヴィチ・メレホフ(ピョートル、ペチューシカ) パンテレイの長男。下士から昇進してコサック士官となり、のち白衛軍に投じて戦死する。母親似。
グリゴーリィ・パンテレーヴィチ・メレホフ(グリーシカ、グリーシャ、グリーシェンカ) 本編の主人公。ペトロの六つ年下の弟。コサック士官、革命後、最初赤衛軍に投じ、のち白衛軍の有力な指揮官となる。父親似。
ターニュシカ グリゴーリィとアクシーニヤの娘
ドゥニャーシカ パンテレイの娘。ペトロ、グリゴーリィの妹。のちミシカ・コシェヴォイの妻となる。
ダーリヤ・マトヴェーエヴナ ペトロの妻
メレホフ老人 プロコーフィ・メレホフ・の父。息子と嫁問題で断絶。
アニケイ(アニクーシカ) グリゴーリィのまた従兄弟。メレホフの家の隣に住む。
イリヤ・オジョーギン グリゴーリィの母方の伯父
マクシム・ボガトゥイリョフ メレホフ家の親類。コーカサス戦争に従軍。
「アスターホフ家」
アクシーニヤ(アクシューシャ、クシューシャ) アスターホフ家の嫁。本編の女主人公。グリゴーリィの情婦となる。
ステパン・アスターホフ(スチョープカ) メレホフ家の隣人。アクシーニヤの夫。ペトロと同年輩のコサック。その妻をめぐってグリゴーリィとの間に争いがおこる。
「コールシュノフ家」(部落の富農)
ミロン・グリゴーリエヴィチ・コールシュノフ コールシュノフ家当主。コサックの富農。
ルキーニチナ ミロン・グリゴーリッチの妻
ミチカ・コールシュノフ(ミトリイ、ミーチュシカ) グリゴーリィの幼馴染で同い年。コールシュノフ家長男。コサック兵。
ナターリヤ・ミローノヴナ・コールシュノフ(ナターシカ、ナターシャ) コールシュノフ家長女。グリゴーリィの妻となる。
グリシャカ爺さん コールシュノフ家祖父
マリーシカ コールシュノフ家次女
グリープカ コールシュノフ家三女
ゲチ・ババ(ゲチコ) コールシュノフ家作男
ミヘイ コールシュノフ家作男
ニキフォル・コロヴェイジン コールシュノフ家の遠い親戚
「シャミーリ家」
アレクセイ 「シャミーリ」三兄弟長男。部落一番の拳闘家
マルチン 「シャミーリ」三兄弟
プロホル 「シャミーリ」三兄弟
「モホフ家」
ニキーシカ・モホフ ピョートル一世時代にヴォロネジ行政区から泥棒部落チゴナキの反乱コサックの目付け役として派遣されてきた百姓。商人モホフ一族はニキーシカ・モホフより始まる。
セルゲイ・プラトーノヴィチ・モホフ 部落に蒸気製粉所をもつ富裕な商人。
エリザヴェータ・セルゲーヴナ・モホフ(リーザ、リーズカ) モホフの娘。堕落したブルジョア娘。ミチカをからかうが、逆に犯される。
ヴラジーミル・セルゲーヴィチ・モホフ(ヴォロージヤ) リーザの2つ下の弟
アンナ・イワーノヴナ モホフの2人目の妻
ニキータ モホフの馭者、屋敷番
エメリヤン モホフの馭者
バヤン モホフ家の犬
エメリヤン・コンスタンチーノヴィチ・アテーピン セルゲイ・プラトーノヴィチ・モホフの共同経営者
ポーリツカ エメリヤン・コンスタンチーノヴィチ・アテーピンの妻
「コシェヴォイ家」
ミシカ・コシェヴォイ(ミーシャ) 貧農の若いコサック。シトックマンの部屋に出入りしている。のちにグリゴーリィの友となり、ドゥニャーシカの夫となる。
マーシュトカ(マーシカ) コシェヴォイ家の娘。ミシカの妹。
「リストニツキイ家」(ドン地方有数の地主貴族)
エヴゲーニイ・ニコラエヴィチ・リストニツキイ 大地主の父をもつ若い騎兵中尉。帝政派のコサック士官。村の競馬でミチカに抜かれる。
ニコライ・アレクセーヴィチ・リストニツキイ エヴゲーニイの父。大地主。もと露土戦争の英雄。退役将軍。
ヴェニアミン リストニツキイ家の百姓出の若い給仕人
ルケーリヤ リストニツキイ家の料理女
サーシカ リストニツキイ家の老いぼれ馬丁
チホン リストニツキイ家の家畜番
クレプイシ リストニツキイ家の栗毛の馬
ニキーチッチ 戦争で人手不足になったのでリストニツキイ家に新規雇用された馭者。年取った非常に謹厳なコサック。
マーブラ 兵隊後家の女。村一番のしたたか者
リュシニャー リュシニャー(荷馬車の副木)のあだ名で通っている砲兵
チモフェイ ロール工
「ワレート」というあだ名の計量器係 製粉所の労働者。「ワレート」はカルタのジャック、かたりの意味もある
ダヴイドカ ロール工の助手
ボヤルイシキン モスクワ工科大学の学生
バランダ 小学校教師
マルファ・ゲラーシモヴナ バランダと同棲している女教師
郵便局長 安香水のにおいをぷんぷんさせている
イワン・アレクセーヴィチ・コトリャーロフ モホフ製粉所の機関士
フィリカ 靴屋
マラーシカ フロローフ家の人。太っちょ
フローシカ(フローシニャ、フローシャ) パン屋
フェドート・ボドスコフ 蒙古風の顔つきをした若いコサック
フリサンフ・トーキン(フリストニャ) 貧農コサック。アタマン(頭目)連隊の近衛予備兵
フリストニャの女房 フリストニャの女房
ニキーフォル・メシチェリャコフ フリストニャのペテルブルク勤務時代の相棒
バルキン中尉 フリストニャのペテルブルク勤務時代の上官
イワン・トリミン ペトロ、ステパンと同じ部落のコサック。砲兵。
アンドレイ・トリミン イワン・トリミンの兄
獅子鼻のクジカ 部落の牛番
ポポフ中佐 野営を監督
連隊の看護卒 蛭が一番さ!
プレシャコフ 曹長
グニロフスコイ部落の腰の曲がった老婆 馬の脚を療治してくれる
ドロズジハ婆さん アクシーニヤの相談にのる。ペラゲーヤの夢の話にもアドヴァイスしている
ルケーシカ・ポポーワ やもめ。シュットックマンに住居を貸す
クリモヴナ フリストニャの隣の女房
ヴィサリオン神父 グリゴーリィの結婚式を担当
パンクラーチイ神父 管長。強情で陰口の多い男。
シュットックマン(オーシプ・ダヴィドヴィチ) 鉄工。ロシア社会民主労働党党員。ボリシェヴィキ。部落に党の細胞をこしらえる。
フョードル・マヌイツコフ 部落のアタマン
チモーシカ・マヌイツコフ アタマンのせがれ。ダーリヤに手を出そうとするが失敗する
エゴール・ジャルコフ 書記
ヤコフ・ポドコーワ 頑丈で向う気の強い砲兵あがり。ポドコーワは蹄鉄の意で、軍務中の事故で顔に蹄鉄の形の傷を負ったために、この名がついた。
マトヴェイ・カシューリン老人 手なしのアレクセイとわずかな土地のことで争う
マトヴェイ・カシューリン老の妻 ペラゲーヤの集まりに出席
アヴデイチ パンテレイ・プロコーフィエヴィチと同い年の「ブリョフ(ほら吹き)」とよばれている人
アレクセイ・ベシニャーク 部落のなかま
ペラゲーヤ コールシュノフ家の隣家のマイダンニコフの妻
ガヴリーラ・マイダンニコフ(ガヴリューシャ) コールシュノフ家の隣家の主人
ドゥダリョーフ ヴョーシェンスカヤ村のアタマン(頭目)
マケーエフ少将 管区アタマン(頭目)
カルギン 曹長
プロホル・ズイコフ グリゴーリィの中隊でのなかま
エゴールカ・ジャルコフ 中隊きっての剽軽もの
フラーニャ 中隊の男たちが夢中になっている下女
ポポフ 下士
ドゥボーク ほかの小隊のコサック
エメリヤン・グローシェフ グレゴリーと同じ部落からきているコサック
ポルコーヴニコフ二等大尉 連隊本部中隊長。第四中隊長。コサック騎兵大尉。グリゴーリィの戦死を家族に通達。
ワシーリィ・マクシモーヴィチ・カレージン大佐 第十二連隊長
セミョーノフ中尉 第三小隊指揮者
リャホスキイ少尉 初戦の雪崩戦法実施の際、最初に落馬
露土戦争に従軍したことのある背の高い老人 第二次招集に応じたペトロらに戦場での訓戒とお祈りを授ける
ミハイル・イワンコフ ヴョーシェンスカヤ村のカルギン部落のコサック
コジマ・クリュチコフ 駱駝というあだ名の、少しあばた面の猫背のコサック
ポポフ一等大尉 恰幅のいい中隊長
シュネイデル ポーランドの大地主
グレコフ大佐 連隊長
シチョーゴリコフ 刀傷のある第六中隊の一員
ルワーチェフ 第六中隊の一員
ポプロフ中尉 ポーランド女を細君にしている
エロフェイの嫁 ミシカ・コシェヴォイと浮気している
ニュルカ ドゥニャーシカの友達
タラソフ ウスチ・ホピョールスカヤ村からきているコサック
チモフェイ・イワーノヴィチ エリザヴェータ・セルゲーエヴナ(リーザ)と恋愛しているコサック。
ワーシャ チモフェイが日記の宛名としている親友
アンドレイ・カルポーヴィチ チモフェイの地区のアタマン
ストレージネフ チモフェイとビールを飲む
トロコンニコフ曹長 チモフェイのいる第三中隊第三小隊の曹長
トルンダレイ 古参下士
チェルネツォフ中尉 ドイツ竜騎兵と交戦
アレクセイ・ウリューピン(チュバトイ) カザンスカヤ村のコサック
バクラーノフ 剣の達人とされているアタマン
ウリューピン のろま野郎
シランチェフ グリゴーリィらと戦闘行動を共にする
ロジャンコ ミハイル・ウラジーミロヴィッチ・ロジャンコ(1859年 – 1924年1月24日)は、帝政ロシアの政治家。「10月17日同盟」(十月党、オクチャブリスト)の創設者の一人。
グローモフ大尉 皇后陛下に不敬な言辞を弄し、エフゲニー・リストニツキイに撃ち殺されそうになる
軍医 上層部の方針に批判的
相手を見くびったような色をうかべている看護兵 戦争前にドイツにいたことがあることを誇っている
顎に三角形の傷痕がある、背の高い、なにかいらいらしているらしい連隊長 実はカルタと酒で三日間徹夜して疲れていただけだった
ロシチョーノフ クラスノクーツカヤ村からきた若い鉤鼻のコサック
サフローノフ 軍隊長老。大隊を指揮。
チュボーフ少尉 シチュー鍋をもってきて将校たちにふるまう
カルムイコフ大尉 小柄で丸っこいからだつきをしている
テルシンツェフ中尉 カルムイコフ大尉に「ペートル」と呼ばれている
アタマンチュコフ大尉 英国風にかりこんだ赤毛の口ひげの男
ブンチューク エフゲニー・リストニツキイの隊の志願兵。すっかりロシア人化してしまったコサック。ボリシェヴィキ。
フィルス・シドロヴィチ 戦地からの手紙を勝手に開封
グスタフ・グロズベルグ中佐 グリゴーリィに助けられた。第九竜騎兵連隊長
フォン・ジヴィド中将 師団長
若いユダヤ人の医者 カーメンカ・ストルミローヴォの病院でグリゴーリィを診察
看護婦 スネギリョーフ博士の眼科医院にグリゴーリィを連れていく
白い服をきた婦人 スネギリョーフ博士の眼科医院にてグリゴーリィらを応対
医員 スネギリョーフ博士の眼科医院でグリゴーリィを応対
病衣をきて青い眼鏡をかけている牧師 グリゴーリィの病室仲間
でぶでぶ肥った看護婦 スネギリョーフ博士の眼科医院でグリゴーリィを応対
チェボタリョーフ曹長 リストニツキイ中尉を助ける
ゴロヴァチョーフ参謀大佐 攻撃の光景を写真で説明
チェルヴィヤコーフ中尉 ゴロヴァチョーフを殴る
ヤン・ワレイキス スネギリョーフ博士の眼科医院に入院している。ブロンドのラトヴィヤ人
イワン・ヴルブレフスキー スネギリョーフ博士の眼科に入院している。28歳の美男子の竜騎兵。
コスイフ スネギリョーフ博士の眼科に入院している。シベリア狙撃兵連隊の一員。
ブルジン スネギリョーフ博士の眼科に入院している。世話好きで黄色い顔をしている歩兵。
アンドリー・ガランジャ スネギリョーフ博士の眼科に新たに入院。機関銃兵。グリゴーリィに反政府社会主義的思想を吹き込む。
スネギリョーフ博士 顎ひげをかりこんだ、きれいな顔をした院長
大公 グリゴーリィがスネギリョーフ博士の病院の次に入院したトヴェールスカヤ街の病院を訪問
院長 トヴェールスカヤ街の病院の院長。グリゴーリィを叱責する。