未経験から100日間でデータ分析コンペでメダル獲得したお話【後編|価値観・行動編】
はじめに
あなたは100日間で成果を出すための方法をご存知ですか?
記事を書こうと思ったきっかけ
ご覧いただきありがとうございます!わとと申します。
私は8月末からデータサイエンティストへの転職を目指して勉強しており、その一環で日本最大級のデータサイエンスコンペ「SIGNATE」で開催された、SMBCグループ主催のコンペに参加しました。その結果として、上位7%の成績を収めて銅メダルを獲得することができました!(前編でコンペの詳細は語っていますので、ご興味ある方は是非ご覧ください)
勉強を始めてから100日間しか経っていないので、データサイエンスのスキルが十分に身についているとは思っていません。ただ、正しい考え方で正しい努力を行ってきたから一定の成果が出たという自負はあります。
そこで今回は「たった100日間で成果を出す方法」についてお伝えします。ですが「〇〇だけやればよい画期的な方法」みたいな内容ではないです。当たり前のことばかりで凄いお話は何もないかもしれません。ただ、当たり前のことを毎日続けることは凄いことなのかもしれません。結果的に凄い人になって成果が出る可能性が高くなります。
自分の中で当たり前の考え方は何か?
考えたことを実行しつづけるためにどうしているのか?
自分語りをしながらそんな話をしていこうと思います。
自己紹介
「今回たまたま上手くいっただけじゃね?」「お前の話信用できんの?」「今まで他にも成功したことあんの?」と疑問に思う方もいるかと思います。僕が逆の立場なら絶対に疑うので、自分がちゃんと頑張った際に出したわかりやすい成果を3つご紹介します。
高校受験
普通の公立中学に通っていた普通の学生が中2で親からイヤイヤ塾に通わされたものの、自分の知らなかったことを知るのは何よりも楽しいということに気づいて夢中に勉強し、県内で1番偏差値の高い公立高校に合格
大学受験
現役時代で早慶理科大に合格するものの、自分が本当に行きたい大学は譲れなかったので、貯金を崩してでも勉強せざるを得ない環境に身を置くため予備校に通い、一浪で東京大学理科一類に合格
サークル活動
大学では音楽・楽器未経験からアカペラサークルに入るものの、本当にアカペラが好きになり、アカペラ編曲をするために必要だったので音大生が勉強するような音楽理論を独学で勉強するなど、夢中でアカペラに取り組んだ結果として全国大会に出場
このように、自分が本気で叶えたいことはほとんど成し遂げてきたつもりです。逆に色々と話してしまったがために「なんでも上手くこなせちゃうじゃん」「それはお前が才能あるだけじゃね?」「天才すぎて参考にならない」と思われそうで怖いです。今の自分じゃなかったら同じことを思っていた気もします。
ですが、僕は至って普通の人間だと思っています。特別に高性能なCPUも大容量のメモリやハードディスクも持ち合わせていません。
先ほどの実例で言えば、塾に入る前は偏差値50もなく、アカペラを始めるまで楽譜もまともに読めない状態でした。何より、勉強にしても音楽にしても本当の天才を身近に何人も見てきたので、僕はせいぜい秀才止まりだと悲しくも痛感してきました。
ただ、特別なものは何も持っていなくても、特別なことは何もできなくても秀才にはなれると自分が身を持って保証します。秀才でも、世の中的にはきっと重宝される存在です。
もし今の自分よりも世の中に必要とされる存在になりたいと願うのであれば、少しだけお時間ください。この記事を読む時間が、あなたの人生を少しでも良くするきっかけのひとつになれば嬉しいです。
ここからは、僕が大事にしている「価値観」と、それを具現化するための「行動」を目次立てしてバラバラと記載します。それらは相互に結びついているため、きれいに文章にしづらいのでご容赦ください。「こういう価値観だからこの行動とこの行動をしているのかな?」「この価値観とこの価値観が組み合わさってこういう行動をしているのかも」と想像しながら読んでもらえると嬉しいです。
大事にしている価値観
人生はレベリング
突然ですが、皆さんはポケモンやFF・ドラクエのようなRPGをやったことはありますか?大抵のRPGでは「経験値を得てレベルが上がる」ことで、ステータスが上昇して強くなります。強いボスに勝てないときはレベル上げ(=レベリング)をすることでキャラクターを強化することで勝ちやすくなります。
人生も同じだと僕は思いながら生きています。というか人生とは自分が主人公のRPGだと思っています。人生においてボスはたくさんいます。部活の大会、受験、恋愛、就活、大手企業へのプレゼン、母親への小遣い交渉などなど、大きいものから小さいものまで無数のボスがいます。これらを攻略することで人生が前に進んでいきます。攻略のためにはレベリングをしっかりすることが大事で、そのために「経験値」を獲得するのが最重要です。
現在データサイエンスコンペに取り組んでいるのも、レベリングの一環です。データサイエンティスト就活というボスと戦うためのレベリングとして、コンペで経験値稼ぎをしています。
※ちょっと余談:高校時代バイト禁止だったので、母親へのお小遣い交渉は死活問題でした。そこで、1,500円程度の書籍を買ってプレゼンについて勉強して「経験値」を積み、その内容をもとに交渉したところ、毎月のお小遣いが3,000円アップしました。簡単に元が取れました。
※クソ余談:僕はRPGでいうとゼノブレイドシリーズが好きです。特にゼノブレイド1はRPGが好きな方ならゲーム性もストーリー最高の神作品です。やっていない方はこれを初見で楽しめるなんて本当に羨ましい。今すぐポチってください。6,000円で200時間は楽しめます。つまり、1時間30円で最高のエンタメを楽しめます。他にそんな快楽なかなかないぞ??
自己投資は最高の投資
お小遣いの例では、自身のために書籍代を投資した結果としてその月だけでも200%の投資成績を収めることができました。翌月以降も含めるとリターンは比べ物にならないくらい大きいです。
自己投資のリターンとして求めるべきものはお金だけではないです。前提として、僕が強く意識している人生の4大資産は「金」「時間」「健康」、そして「人間関係」です。人生のライフステージごとにこれらのバランスは変わりますが、どれも一定量必要な資産だと思います。そして、4大資産を目的にする自己投資は本当にリターンが高いです。
例えば、1冊の書籍代とそれを読む時間を自己投資して、そこから身につけたスキルによって仕事ができるようになれば、収入が上がって「金」が増え、作業効率が上がって自由な「時間」が確保でき、「健康」な食事を摂るゆとりが生まれ、他人からも信頼されるより良い「人間関係」を構築できます。同じ「金」「時間」「健康」「人間関係」を回収するにはどのくらい他己投資をすればよいのか、自分にはイメージできません。
何より、自己投資は一度投資した価値が以後継続されます。仕事後に毎日30分早く帰宅するために、1度しっかり勉強した後はただ普通に生きればよい人生と、毎日タクシー代を払わざるを得ない人生と、どちらを選びますか?
現在Pythonとデータサイエンスを勉強しているのも自己投資です。「金」「時間」「健康」「人間関係」を犠牲にして転職のための勉強をしていますが、データサイエンティストになることでそれまで投資したよりも大きな「金」「時間」「健康」「人間関係」、その他にもやりがいを手に入れようとしています。
自分は思っている以上にだらしない
僕は小さい頃、自分のことをだらしない人間だと思っていました。おもちゃの後片付けは面倒でやらないし、授業のノートは取らないし、夏休みの宿題は最終日直前にならないと手を付けない人間でした。
しかし、高校受験や大学受験の勉強をしていたときに「自分って意外とやればできるじゃん」と思うようになりました。毎朝寝坊することなく学校の授業が始まる1時間前に登校して友達と勉強したり、塾の授業が終わったら自習室でビルの閉館まで勉強していました。
これが罠でした。土日かつ塾が開いていない日の自分は、のんびりと起床して家でダラダラとテレビを見ながらリビングでなんとなく勉強をし、なんとなく1日が終えてしまうような生活をしていました。友人との約束や監視の目がないと頑張れない、結局だらしのない人間のままでした。現役時代に2.6点差で東大に落ちたときは「なぜオレはあんなムダな時間を…」と三井寿さながらに後悔しました。
この失敗をしたからこそ、今の自分は自分はだらしない人間だと諦めています。諦めるというのは何も対策をしないのではなく、諦めているからこそ気を付けて対策をしています。対策方法は行動編で書きます。
Not to waste, but to invest
職場の後輩から、僕と同じように転職を考えているから相談に乗ってほしいと連絡があったので、昨日後輩を誘って、お昼休みにコーヒーを飲みながら散歩しつつ悩みを聞く機会を作りました。その時後輩に言われたのは「僕なんかのために貴重なお昼休みを使わせたりコーヒー代も払わせてしまってごめんなさい」でした。
「昼休みの1時間を後輩のために使う」「コーヒー代500円を後輩のために使う」という事実は何があっても変わりませんが、この事実を「浪費」と捉えるか「投資」と捉えるかは考え方ひとつで変わります。僕は1時間と500円を自己投資として捉えています。
「今日も昼休み終わっちゃったよ~500円あれば美味しいもの食べられたのにな~」と思ってしまうなら、それは「浪費」になってしまい、得られるものはなく失うものしかないでしょう。ただ、悩みを聞くことで大切な人の心を理解する機会、人生を変えるきっかけになればと自分の考えを言葉にしながら価値観を整理する機会、より良い人間関係を構築する機会を作れたと捉えられるなら、それは「投資」です。そしてコスパが高すぎます。1時間と500円で同じ経験値を積むことは難しいです。
現役で東大に落ちた経験も同じです。落ちた経験から何も学ばなければ、それまでの勉強時間や受験費用は無駄になってしまいますが、「自分が合格に足りなかった要素は何か?」「足りない要素を埋めるための手法は何か?」「その手法を行うために毎日をどう生きればよいか?」と学ぶきっかけにできれば、それは無駄な経験ではなく、自分が成長するために必要な経験になります。
世の中そのもの変えることは難しい(というか僕は無理だと思っています)が、世の中の感じ方は自分の考え方ひとつで変えることができます。何かの経験を、ただの経験のまま終わらせるか経験値にできるかは考え方次第です。
転職してデータサイエンティストになろうとしているのも、今の職場にいて苦しい状態を経験したからこその決断です。今の職場自体は苦しいですが、おかげでデータサイエンスという楽しいものと出会えました。
影響の輪・関心の輪
『7つの習慣』や『嫌われる勇気』を読んだことがある方は聞いたことがあるワードだと思います。初めて聞く方でも図を見ればイメージしやすいかもしれません。キャプションで概略を書きましたのでよかったらご参考に。
ここで僕が言いたいことは「影響の輪の中に注力すべき」ということです。言い換えると「自分がコントロールできることを頑張るべき」ということです。図の具体例にも書かれている「スキルの向上」「日頃の習慣」「意識の持ち方」のようなものは、自分が正しく頑張れば変えることができる事柄ですよね。
逆に、影響の輪の外の関心の輪は自分が完璧にコントロールすることはできません。ずっと準備していた旅行が台風のせいで中止になる。楽しみにしていたお出かけを相手がドタキャンする。こういう経験をすると人は嫌な気持ちになると思います。そしてこれらは自分がどんなに頑張っても100%避けることはできません。確率的に生じてしまいます。
だから頑張るべきなのは影響の輪の中の出来事なのです。旅行を台風に中止にされないように時期をズラすことは自分の手でコントロールできますよね。変えられない世界の中でも、自分で変えることのできること集中する方がより良い人生を歩めると僕は思います。
データサイエンスでいうなら、自分の試した施策が効果的かどうかはやってみるまでわかりませんし、結果は自分でコントロールすることができません。また、コンペにおいて暫定スコアと最終スコアで結果が変わってしまうことも避けられません。ただ「効果的な施策を引き当てるまで数多く行動する」「暫定スコアと最終スコアでのズレを少しでも小さくするためにCVスコアでtrとvalの差を縮めて汎化性能を高めておく」ことは自分の努力で達成できます。自分の範疇内でできることを本気でやった上で上手くいかなかったら、それはドンマイと割り切る以外自分にできることはないです。
考えるのは無料
自己投資と口うるさく言う自分も、積立NISAやiDeco、不動産といった一般的な投資をしてはいます。一般的な投資を行う経験からお金について学ぶことも多いです。また、高級な食事やホテルサービス、映画やテーマパークでは非日常的な経験を得られるので、貴重な機会と言えます。
しかし、一般的な投資には初期資本がつきものです。食事やエンタメのような体験をするにはお金を払うことがほとんどです。初期コストがかかるとなると、尻込みしてしまうケースは自分にもあります。
ただ、先ほど考え方ひとつで世界が変わるという話をしましたが、考え方を変えるためにお金はかかりません。つまり投資コストゼロの最強の投資です。自分で自分のことを理解できていませんでしたが、「考え方を変えることが人生における最高の投資」ってことですね。この記事を書くことでいま気づけました。機会をいただきありがとうございます。
データサイエンスで言うなら、何か試したい施策を考えるのは無料です。リスクゼロです。どんどん施策を試して効果的な一手を引き当てましょう。
本当にやりたい/やるべきことは何か?
今あなたが達成したいことを思い浮かべてください。受験勉強でも部活の大会でも資格試験でも好きな人と付き合いたいでも何でも大丈夫です。僕の場合はデータサイエンティスト転職をすることです。
では質問です。「それはあなたが本当に叶えたい願いですか?」皆さんはどう答えましたかね?「実は正直そんなに…」という方もいれば「もちろんです!」という方もいると思います。
前者の場合はそんなことやめてしまった方がよいと思います。あなたの貴重な人生の時間を賭けてまでやる価値はないと思います。他の大事なことにリソースを割きましょう。
今回は後者の方にフォーカスしたいです。僕は転職のために勉強を始めてから2ヶ月は心から「もちろんです!」と思って疑いませんでした。ただ、今回のSMBCのコンペの最中に疑問視する機会がありました。
そのきっかけは、コンペで思うような結果がなかなか出ない期間が2週間近く続いたことです。毎日朝5時から7時まで勉強している時間が苦痛に感じました。起きるのも嫌になりました。そのときに「自分がなりたい職業ってこういうものなのか…合わないかも…」と初めて頭をよぎりました。
自分はやるべきことを本気で取り組むために、やらなくてよいことは徹底的にやりません。1日の時間は24時間しかなく、朝7時から20時くらいまで平均して仕事をしているので、自由に使える時間はかなり少ない状況です。自分の幸せのためにやるべきことに時間を割くためには、ちょっとやりたいようなことも我慢して時間を作っています。
そこで一度立ち止まって「データサイエンティストになりたいのはどうして?」「データサイエンティストになるとどうなるの?」というWhy so??とSo What??を繰り返し自問しました。その結果「勘ではなくデータを元に未来を予測することにワクワクするから」「やりたいことで4大資産を築くことができる」というゴールに自分の中では達しました。その瞬間に「これは本当に自分が叶えたい願いだ」と認識できました。
そこから先は簡単でした。本当に叶えたい願いだと思えた瞬間から、どんな手段を使っても成し遂げようと夢中になりました。あとは勝手に頑張っていました。
価値観編はここで終わりです。僕にしか考えられない特別なものは何ひとつなかっと思いますし、共感できる価値観があれば嬉しいです。
そして、今あなたが僕と同じように本当に成し遂げたいことがあるなら、この後紹介する行動編が参考になると思います。これまで紹介した価値観に従って行動するための工夫をお話します。
価値観を実践するための行動
やらざるを得ない環境・仕組みを作る
自分は思っている以上にだらしないことがわかっているので、自分の意思だけで目標を達成するまで努力を続けられることを1ミリも期待していません。そこで、意思の力に頼るのではなく仕組みの力に頼ります。本気で願いを叶えたいときに最初に取り組むべきことは、やらざるを得ない環境と仕組みを本気で作ることです。
今回僕がデータサイエンスを勉強する際に具体的にやっている/やったことは以下のとおりです;
数十万の費用をかけてスクールに入校
→お金を出したからにはやらざるを得ない(サンクコスト効果)勉強用に20万のMacbook Airを購入
→お金を出したからにはやらざるを得ない(サンクコスト効果)データサイエンティスト転職をしますと友人やSNSに宣言
→周囲に宣言した約束を破りたくない(コミットメント効果)勉強した内容を毎日他者に報告するルール
→報告するために毎日何かをしないといけない(社会的促進)自宅でどうしても集中できないときはカフェで勉強
→他人の目があるとさすがに勉強する(社会的促進)
他にも「勉強する際はスマホを机から遠いところにおいて触れないようにする」「SNSの通知を切ってなるべく見る機会を減らす」など細かいことを挙げたらキリが無いですが、とにかく重要なのは仕組み化することです。
上記で挙げた方法は、意思が本当に強ければやる必要のないことです。でも大抵の人間は無理だと思います。少なくとも僕には無理です。なにより、毎日意思を強く保とうとして生きるのは苦痛です。
しかし、仕組みを作ってしまえば後は何も考えずにやるだけなので簡単です。甘いものを控えなくちゃいけない人は、冷蔵庫にチョコがある状態で我慢するのではなく、冷蔵庫からチョコを捨てて二度と買わないルールにした方が簡単に我慢できるはずです。
毎日鋼の意思を保つことに全力を注ぐのではなく、やると決めた最初の日に仕組みを作ることに全力を注ぎましょう。
考える=文章化する
突然ですが質問です。「考える」って何をすることですか?価値観編で「考える」という言葉を多用してきました。考え方ひとつで世界が変わるとお伝えしてきましたが、そもそも「考える」とは何なのでしょうか。頭の中で(うーん、…)とすることでしょうか。
僕の答えは「考える=文章化する」です。もう少し厳密に言うと「頭の中にある情報を頭の外にアウトプットすること」が考えることで、その手法の中で僕が一番価値が高いと思う手法が「文章化する」です。
自分が考えていると感じている状態は、案外考えていないことの方が多いです。自分の価値観なんてわかっていて当然かと思うかもしれませんが、頭の中にあるだけでは僕はわかりません。文章にして目に見える形になって初めてわかります。価値観編で「考え方を変えることが人生における最高の投資」ということに僕自身が気づいたのも、この記事を書くという文章化をしていたからです。
具体的なやり方を教えます。「メモ書き」をしましょう。まずは今すぐ紙とペンを用意しましょう。iPadとApple Pencilでも大丈夫です。僕は昔は紙派でしたが、最近iPadを買ってからはiPadの純正メモアプリやフリーボードを使っています。
僕のやり方ですが、まず何について考えたいかのタイトルを書きます。そして、そのタイトルに対して箇条書き形式にして頭の中に思い浮かんだことを書きなぐります。他人に見せるものではないので言葉遣いも気にしません。お恥ずかしいですが、今回のコンペ終わりに自分が書いたものをお見せします。他人に見せる用ではないので字も汚いし本当に言葉に気を遣っていません。
こうやって書きなぐるだけで自分の頭の中に眠っている感情や考えが目で見えるようになります。目で見ると更に冷静に考えられるようになります。「銅メダルを取れたのに嬉しくないのはどうしてなんだろう?」「次回はどうやって取り組めば良いんだろう?」と新しい疑問が湧いてきます。
ここまで来たら次のフェーズです。「考える」ことができるようになったら、次は「よく考える」ことができるようになりましょう。
よく考える=分解する
さきほど"What is 考える?"をしましたが、次は"Why 考える?"をしましょう。そもそも何のために考えるのでしょうか?
僕が考える理由の大半は「物事を理解するため」「行動するため」です。世の中よく考えないと理解できないことや行動ができないことばかりです。
例えば「利益を上げる」をしたいとき、今日そのために何をすればよいのでしょうか?「利益を上げるスイッチ」みたいなものがあってそれを押すだけでよいなら簡単ですが、ないですよね。
ではどうしてできないのでしょうか?それは「利益を上げる」だと単位が大きすぎるからです。物事を理解したり行動するためには分解しましょう。
そもそも「利益」とは「売上 - 費用」です。だから「利益を上げる」には「売上を上げる」か「費用を下げる」のどちらかをするしかありません。
では「売上を上げる」にはどうすればよいのでしょうか?そもそも「売上」とは「顧客数×客単価×購入頻度」です。だから「売上を上げる」には「顧客数を増やす」か「客単価を上げる」か「購入頻度を高くする」しかないです。
では「顧客数を増やす」にはどうすればよいのでしょうか?「新規顧客を増やす」か「既存顧客の離脱を減らす」のどちらかになります。「新規顧客を増やす」には、「広告で宣伝」したり、「新規顧客用のクーポンを発行」したりするのがベタですかね。
ここまで長々と書いてきましたが「利益を上げる」のままだと何をすればよいのかわかりませんが、「広告で宣伝」であればなんとなく行動できそうですよね。このように、行動するためには分解することが必要です。そのために考えることを僕はよく考えると呼んでいます。
ここまで読んでくださった方ならこう思ってますよね。「よく考えるためには何をすればよいの?」と。そう思えたら素晴らしいです。「よく考える」という行動を分解しようとしているんですもんね。
僕が「よく考える」ためにしているのは、「メモ書きでWhat、Why、Howを自分が納得するまで問い続ける」です。「広告で宣伝するにはどうすればよいか?」とタイトルを書いたら「ターゲットを決める」「予算を決める」「広告代理店を決める」などと書き、「ターゲットを決めるにはどうすればよいか?」とタイトルを書いたら「既存顧客の年齢・性別を分析する」「分析結果から現在訴求できていない層を割り出す」「同業他社のターゲットと比較する」みたいなことを自分なら書く気がします。ここまで分解したらかなり行動しやすいですよね。
よく考えるために難しいことはしていません。紙とペンを持って「どういうこと?」「どうして?」「どうやって?」と自問して書きなぐるだけです。
アクションプランを立てる
よく考えることができれば自動的に出来上がっていると思うのですが、何かをやる際には「アクションプランを立てる」ことを徹底しましょう。さらに言えば、「具体的かつ実行可能なアクションプラン」を立てましょう。
「既存顧客の年齢・性別を分析する」のは自分ですか?誰かにお願いするなら誰にお願いしますか?期限はいつにしますか?というように具体的にしましょう。
「分析」はいつまでにやりますか?今日ですか?明日ですか?1週間後ですか?1ヶ月後ですか?「予算を決める」なら100万円ですか?1億円ですか?1兆円ですか?実現可能な範囲で設定しましょう。
僕の在籍しているスクールでは日報で「明日の目標・学習予定」を記載する欄があります。明日の自分に任せて適当に書いてしまうことも時にはありますが、今日の自分が明日の自分の具体的なアクションプランを立てれば、明日の自分はそれに沿ってただ淡々とこなすだけでよくなります。それを読むだけで行動ができるレベルまでよく考えてアクションプランを立てましょう。
淡々とこなす
アクションプランを立てたら、あとは淡々とこなすだけです。淡々とこなすというのは「無感情で自動的に行う」ということです。上手くいっても喜んで手を止めるのではなく、次のアクションに移ります。上手くいかなくても落ち込んで手を止めるのではなく、次のアクションに移るもしくは上手くいかなかった原因を突き止めるためにメモ書きをして次のアクションプランを立てて行動します。
これは別に「無感情な人間になれ」と言いたいわけではないです。生身の僕のことをご存知の方ならわかると思いますが、僕は子どものように情緒豊かな人間です。美味しいものを食べると幸せそうな顔をしているねといつも指摘されて恥ずかしいです。他人の悲しい話を聞くと本人より僕の方が泣いてしまうことがたくさんあります。
ただ、効率よく何かを行いたいときだけは余計な感情に支配されずに、淡々とこなす姿勢を貫くと成果が出やすいと思います。何かが上手くいったとしても上手くいかなかったとしても、それはその瞬間に過去の出来事になり、関心の輪の中です。それよりも影響の輪にある次のアクションにとっとと移りませんか?という提案です。すべてのアクションをやりきって振り返る時に思いっきり一喜一憂しましょう。
最後に
最後までご覧いただき本当にありがとうございました!何かひとつでも良い価値観や行動はありましたか?当初期待していた内容とギャップはありましたか?是非コメントやTwitterのリプやDMなどで、感想やあなたが明日から行うアクションプランを教えてください!
僕も人間なので、24時間365日いつもここで書いたとおりの価値観の考え方ができているわけではないと思います。行動ができていない日もあると思います。それでも、ふとした機会に、価値観を振り返ったり行動を見直しながら、毎日を必死に生きています。
今回この記事を書く時間は僕にとってとても幸せで貴重な時間でした。自分の目標を再認識することができ、そのためにやるべきことが明確になりました。そんな機会をいただき本当にありがとうございました。次のコンペでも同じような姿勢で取り組んで、成果を出していきたいと思います。このような経験を皆さんもしてくれたら嬉しいなと、心から思っています。
最後に、ここ最近僕が一番好きな価値観をお話します。それは「Not to waste, but to invest」です。理由は僕が愛してやまないOfficial髭男dismのアーティストのボーカル藤原聡さんも同じことを思っている気がして、推しと繋がれた気持ちになっているからです。
藤原さんは以前ポリープという喉の病気を発症し、2023年はほぼ活動休止しての治療に専念していました。ボーカルにとって喉の病気がどれだけ辛いのかを想像するだけで僕も辛い気持ちになります。
そんな藤原さんが苦しい治療を乗り越えた後に初めて作った曲である「SOULSOUP」の冒頭はこんな歌詞から始まります。
例えではなく本当に声を失った方がこんな歌詞を歌っているのは、なんとも言えない気持ちになります。そして我々は、絶望味のスープを飲まなくちゃいけない人生をどうやって歩めばよいのでしょうか。
文字通り絶望を味わった藤原さんの答えはこれです。
絶望的な経験が避けられないなら、その経験を味わい尽くして、経験から学び尽くして、その経験を「浪費」と捉えるのではなく「投資」として捉え、未来に活かしていこうと彼は思っているのかと僕は思います。
人生辛いことはたくさんありますが、その経験を活かして前に進める人こそが成果を出せるのだと信じて僕は生きていきます。これからもどうぞ応援よろしくお願いします!