昔の日記が出てきた
かなり昔に使っていたUSBメモリから、日記を書いていたころのデータが出てきた。
日付を見ると2000年ごろから10年くらい続いているので、働き始めたあたりから、辞めてお店をはじめて、そのあとまた東京で働きだすくらいまでの激動の時代をつづっているのである。超貴重。
当時はキーボタンのついたケータイでポチポチと書いていたように思う。たしかテキストメールをどこかに送信すると更新されるブログみたいなサービスを使っていた。
たぶん何か思いがあってバックアップを取ったんだろうけど、本当に僕にしか共感できない生のテキストなので、きっとこれから先も使い道がないままだと思う。
もったいないのでたまに抜粋して公開するかもしれません。下に行くほど古いです。
***2001/9/7 17:39
今日の仕事は警備員なので、一日中うろうろしている。
僕の会社では全員がPHSを持っていて、社内ではこれを内線として使っている。毎日使っていて電磁波でやられないだろうか。
素朴な疑問から実験をしてみた。ガラスに止まってた虫にアンテナを向けて適当な番号を押してみる。
ぴくりとも動かなかった。
メールを打ってみた。「感じますか、電磁波。」
またも無反応。
おそらく電磁波で手足が固まってしまったのだろう、もしくは脳がやられたか。やっぱり怖いな、電磁波。
あー、ヒマだ。警備の仕事。
***2001/9/6 19:41
いまだに保険に入っていない。徐々に面倒くさくなってきた。
携帯電話に出会いサイトのメールがたくさん届く。多い日には一日3件くらい。
この前とどいたやつはこんなのだった
Sub:秘密です。
それだけ。本文なし。秘密にしておこうかと思ったけど、気になったから言っちゃいました。
今になって思えばウイルスだったのかもしれない。そういえばそろそろ携帯メールに潜むウイルスが出てきてもいい頃だと思う。
電話帳の「仕事」カテゴリに次々にワン切りとか。
***2001/9/6 18:50
会社にえらい人が来た。
会社でシンポジウムをやっているので、スーツ姿の大人がたくさんいる。
僕は特別なことがない限りジーパンで出社するので、今朝スーツな人たちをたくさん見てあせった。今日何かあったっけ?って。
そんな僕はもちろん偉くないので明日一日会場の警備係だ。玄関の横に立ってろといわれている。同じ任務の人が他に20人くらいいるんだけど、警備員20人っていったい何をそんなに警戒しているのだ?
警戒してるわりには僕みたいなのを警備に回すところがまだまだ。たぶん寝るぞ。
***2001/9/5 20:07
風邪はほとんど治りました。
新しいアイボはクマと犬を掛け合わせたような動物らしい。別売りのメモリスティックをセットすると「素直でおっとり」した性格になるという。
ペットロボットに求められるのは、やはり「癒し」なのか。それにしては瞳孔開いちゃってる系の顔してないか?特に黒い方。
前々から思っていたのだが、僕としてはもっと極端なやつがほしい。同じ意見の人もいるはずだ。
・あらくれアイボ番犬タイプ(大)
・アイボ夜行性タイプ(昼間は目が見えないので寝ている)
・アイボすきまに隠れるタイプ(素早く逃げ込む)
相手をしないと腕とかをもいで投げつけてくるようなやつもいい。いつかそういう挑戦的なやつが出たら買おう。
***2001/9/4 18:02
風邪薬飲んだらハイになってきた。眠くなるっていわれたのに。
風邪を引いて鼻水が止まらないんだけど、それ以上に気になるのが耳が聞こえにくいこと。
なんでだろう。今日は朝から聞こえにくい。電車でトンネルに入ったみたいな感じ。人の声は聞こえにくいけど、自分の声は頭の中ではねかえったみたいに良く聞こえる。でも別人の声のよう。
自分で言ったこと以外のことが聞こえ出したら要注意だな。
***2001/9/2
風邪が悪化しています。
パールハーバーを見た。献血でもらった映画の券が期限切れになりそうだったのだ。
映画館がえらく空いていたので、横並びの席の真ん中くらいに座ってみていたら、映画が始まってから女子高生の団体がやってきて僕の席を取り囲んだ。
そして彼女達は、途中から入ってきたにもかかわらず号泣していた。つられて僕も泣いた。
映画が終わってエンドクレジットが流れ始めても、僕は映画の余韻に浸っていたんだけど、周りの女子高生はすでに泣き止んでメールを打っていた。
立ち直り早いなー、なんて思ってたんだけど、もしかして僕の両隣で「となりのおっさん激泣き」とかメールしてたりして。
***2001/8/31 17:36
風邪っぽいので早く帰ろう。
この前壊したカメラを修理に出したのだけど、東京までもっていくのがいやなので郵便で送った。
家に包み紙がなかったから、会社の封筒に入れてガムテープでぐるぐる巻きにして郵便局に持っていった。明らかに爆弾に見えただろう。しかも僕は気が小さいから、中身を聞かれたときに「カメラです」と素直に答えられずにうやむやな表現をしてしまった。
「電池とか・・」
もう確実。でもはかりに乗せたら意外と軽かったから、安心したでしょ。
カメラみたいな壊れやすい機械だと届けてくれないかもと思ったのだ。でもよく考えたらすでに壊れてたのだな。
***2001/8/30
今朝もサーフィンしに海に行った。
太平洋に台風があるから、このところ毎日波の高い日が続いている。今日は乗ったと思った波のてっぺんから落ちて、後から落ちてきた自分のサーフボードが頭に直撃した。
で、割れた。ボードが。
当たった衝撃で、一瞬酒に酔ったみたいになった。あのまま気絶してたら黒潮に乗って漂流していたかもしれない。無事に保護されたらヒーローだ。今度こそSMAPに入れるかも、というかちょうど今チャンスじゃないか。稲垣くんの代わりに入った安藤くんは旅好きのサーファーで、踊りは不得手だ。ビストロにはエスパー伊藤と電撃ネットワークを呼ぼう。
あほなこと考えるためにも、とにかく生きててよかった、というお話。
***2001/8/30 17:18
残業時間が一番はかどる。
エクセルとかを使っていて思うのだけど、このイルカが暴れまわるようなソフトを作ってみたい。
作ったばかりのグラフを食べたり、シート上にうんこしたりするのだ。カーソルの上にわざと移動していちいちじゃまするのもいらつく。
歌手のいるかになってなごり雪を歌いだすというのも牧歌的でいいな。
***2001/8/29 19:52
旅行中にカメラをぬらしてしまい、見事に壊してしまいました。保険で治るかなぁ。
うちの会社には「開発調整室」という部署があって、略して「開調室」と呼ばれている。
そこの課長は「開調室長」だ。
「開調室長」と聞くたびに僕はいつも「快調室長!」というイメージがうかんでしまう。ハッスル室長がゴルフの素振りとかしている図だ。もちろん便秘知らず(快腸)。
一度会いに行ってこの呪われたイメージを払拭する必要があるだろう。
***2001/8/29 19:08
あ゛ー、だるい。時差ぼけかも(うそ)
長崎で漂流した人が、千葉で無事発見されたというニュースを見た。船のエンジンが止まったんだけど、携帯通じたし大丈夫かなと思って魚釣ってたら思いのほか釣れて夢中になってしまい、そのあと疲れて寝たら流されてたという。
キャスターは「すごい精神力ですね」とか「これから講演会とかに引っ張りだこでしょう」とか言っていた。
たしかにすごいと思う。だけど流されてからそれほど経たずに見つかっていたら、周りからさんざんしかられていたのではないか。「もう釣りはやめろ」とか、「寝るか?普通」とか言われていたに違いない。それが一ヶ月も漂流してたからまるでヒーローだ。
僕だったらきっと運が悪いから、ヒーローになるぎりぎりのところで見つけられるのだろう。
ご支援いただいた金額はだいたいまとめて募金していますが、生活が立ちゆかなくなったら食費に回すかもしれません。