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文學界新人賞へ投稿を終えて


1. はじめに: 小説を書くという挑戦

小説を書き上げれない1年

 きっかけは、就活をしなければいけないという不安とたまたま目にした新人作家のインタビューでした。常々、私は就活または就職ができない。したくないタイプの人間で、カナダでもどこへでも就職を先送りできるならできるだけ延ばそうと考える人です。就職したくない。できない。そんな時に、純文学の新人賞でデビューした人の記事が偶然表示されたのです。
 せっかく休学して時間があるのだから、自分の夢を追いかけていいのではと思いました。カナダで英語を勉強しているはず私は、最後の一週間の全ての時間を小説作成に注ぎ込んで、人生で初めて自作の小説に『了』の文字を打つことができました。

2. 投稿に向けた準備

 正直なところ、準備は全く行っていませんでした。自身の実体験をベースとして他人はこの状況をどう見るだろうか。どんなふうに動くだろうか。そんな興味が元々あったので、見切り発車で思うがままに書こうと思っていました。純文学の新人賞だったので、正直にいうと準備ってなんだろう?
 執筆中にいくつかオーディオブックで純文学を聞いたのですが、正直よく分からないが感想です。ただ、面白かったです。面白いけどよく分からない。純文学って奥が深いですね。


3. 応募先の選定

 応募先は書こうと決めてから一番締め切りが近いものを選びました。これまで一度も最後まで小説を書き上げたことがなかったので、とにかく締め切りが近くて書かなければいけないという状況に追い込みました。
 今回は文學界新人賞で、締め切りまでのタイムリミットは十日です。今思えば短くない?と感じますが、当時の自分は『書かなければならない』『これは、僕にしか書けない。僕が書かなければならない』と割と本気で思っていた節がありました。
 世界が託した使命感も相まってカナダにながらずっと部屋に篭って日本語をタイプしていました。


4. 応募の過程で感じたこと

 何度も何度も、これは小説になるのだろうか。面白いのだろうかと疑問や
疑いが生じました。私なんかが書いて世界は変わるのか?何が書きたいのか分からない。そんな不安で諦めそうになりました。

 その度に、『自分には書かなければいけない物語がある』と信じて書き続けました。youtubeに石田衣良さんの動画がUPされているのですが、私は石田衣良さんが『疑ってはいけない』という言葉を信じて書きました。
 自分のことは全く信じれないのですが、石田衣良さんがいっていることは信じるに値するだろう。そう思っていました笑
 
 書いている途中で設定を変えた方がいいのではだったり、最初の想定とは全く違う話になったりしました。今までの私は一度作品を消して一から書き直していたのですが、今回は本当に時間がなかったので整合性は二の次でとにかく目の前にあるストーリーを書く。最後まで書き上げてから最初の方の矛盾を力技で解消する。そういった方法でなんとか完成することができました。


5. 投稿後の心境

 書き上げた時、私はすごい作品を書き上げたぞ!と手が震えました。審査員が私の書いた本を絶賛して芥川賞へノミネートする。そして次はどんな話を書こうか、次々とアイディアが浮き上がってきました。
 ただ、今となっては予選を突破する可能性もないと思っています。私が書き上げたのはただ文字数が規定を満たしただけの文字の羅列でした。おおよそ小説と呼べるものとはかけ離れており、面白いと思える箇所が見当たらない。話も表現もありきたり……
 まあ、初めて書き上げた小説が受賞するなんて飛んだ夢物語なのですが、一瞬でもそう思った自分が恥ずかしいです。笑

6. まとめ: 書き続ける意味と次へのステップ

 今回の反省は推敲する時間を全く取ることができなかったというところです。カナダにいたのもあって、時差を考慮していませんでした。そのため、余裕があると思っていた一日が消え夜中に誤字脱字はないか、矛盾はないかを眠い目を擦って推敲することになりました。
 今読み返して、文章が下手くそだなと思うと同時に削っていい文章がたくさん見つかりました。時間に余裕がありすぎるのは良くないかもしれませんが、一週間ほどの余裕がほしいと感じました。
 
 さて、次に狙うは群像新人文学賞です!!締め切りは10/15であと二週間ちょっとです。今回も締め切りギリギリでの執筆になりますが、とにかく最初は書くことに慣れる。小説を作る。これらを学習目的として新人賞に出しまくって予選突破を目指します!

ご一読ありがとうございます。予選敗退したらここにアップロードする予定なので、読んでご指摘や批判をよろしくお願いします



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