回転寿司を守るには?
最近、立て続けにネットを騒がせている話題がある。
回転寿司店での迷惑行為だ。
上記の動画のみならず
などなど、気分の悪い動画が続々と流れている。
これらの動画には
などのコメントが寄せられている。私も同じように「フラットに回転寿司を楽しめないなぁ」と悲しく思った。
これらの迷惑行為が横行すれば、模倣犯が生まれる。話題が集まれば、更に注目を浴びたい承認欲求のモンスターが暴れる。
また「レーン上の寿司には悪戯ができる」という認識をもち、毒物の混入を行う。といった”行き過ぎた”迷惑行為が起こる可能性もゼロではないだろう。
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迷惑行為を罰することはできないのか
冒頭の動画の青年に対してスシローは、刑事・民事の両面から厳正に対処すると発表した。
じゃあ具体的に、どの程度のダメージを与えることができるのだろうか?
今回の動画で青年が行っている行為は刑事上の責任としては、器物損壊罪や威力業務妨害罪に当たる恐れがある、とのこと。
金額だけでみると大した事ないように思わないだろうか?
SNS上で拡散された冒頭の動画は、全国の人々の足をスシローから遠ざけることだろう。まだ株価の下落などの”わかりやすい金銭的な被害”は確認できないが、これっぽっちのはした金で釣り合いがとれるとは思えない。
しかし、より厳しい現実を叩き付けられる可能性は残っている。
損害賠償請求だ。
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バカッターはいくら払った?
仲間内やSNS上でのウケを狙った迷惑行為が話題になったのは、今回が初めて…という訳ではもちろんない。
数年前には業務用の冷蔵庫に入る、食洗器に入る、などの迷惑行為の写真や動画が話題となった。これらの事件を起こした人らは、「バカな」「ツイッタラー」という意味と嘲笑をこめて「バカッター」と呼ばれた。
彼らは店舗から損害賠償請求をうけ、いくら払ったのか。
とある蕎麦屋のアルバイトが迷惑行為を行った事例では、この行為を行った従業員たちに対して
1,385万円の損害賠償請求し、最終的に主犯は約130万円。残りの3人は1人当たり20~30万円支払うかたちで和解が成立。
1,385万円の損害賠償請求に対して、MAXで130万円しか払っていない。
これは過去の判例や、当事者の支払い能力などを元に判断される為だ。
要するに回転寿司にイタズラした馬鹿に再起不能のダメージを与えることは中々に難しそうだ、ということだ。
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線路への置石を見よ
迷惑行為を止める為に、店側は自動精算システムと連携して、各テーブルの監視を強化などと、”設備投資”を余儀なくされそうだ。
そうなると、いまの価格でお寿司を楽しむことは難しくなってくるだろう。企業の努力を馬鹿が踏みにじるなんて、あってはならない。そうは思わないだろうか。
馬鹿を止めるには圧倒的な抑止力が必要だ。
例えば、線路への置石行為。
もし仮に置石が原因で電車が止まれば数百万円。脱線でもしようものなら1,000万円近い金額が請求されることになる。
実際に京阪電鉄で起きた置石による脱線事故では、中学生だった男子5名にそれぞれ840万円の支払いが命じられた。
5人だったので1人当たりの金額は抑えられた可能性は十二分にある。脱線事故による被害総額は4億円を超えており、仮に10分の1が請求されたとしても4,000万円だ。
十二分な再起不能なダメージといえよう。
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犯罪行為である認識を広めよう
今回の回転寿司への迷惑行為では「こんぐらい大した事ねえだろ」という”舐め”が見える。それは具体的に「飲食店で悪戯したら酷く罰せられる」という共通認識がないからだ。
置き石がヤバい、それは具体的な賠償金額を知らずとも誰もが知っていることだ。ヤバいという共通認識がある。
是非とも、今回の騒動では迷惑行為を行った当事者たちには、強い罰を与えて「ヤベえんだぞ?」という認識を広めてもらいたい。