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ボイトレの意外な落とし穴③~ボイトレしているのに思いどおりに歌えない~

はい、ボイストレーナーの比嘉隆之です。

今回はボイトレを長期間やってきて「高い声が出せるようになってきた」「声量が上がってきた」など効果が出てきているけど、いざ歌になると「何か思ったように歌えない」という方に特に読んで欲しい内容となっています。

私が生徒としてボイトレをやっていたとき、自宅でロングブレスやリップロール、声帯操作、鼻腔共鳴や口腔共鳴などいろいろ練習していました。
そのおかげで以前と比べて高いキーの曲を歌えるようになりました。
だけど、思っていたように歌えなくて自信を無くしてしまったことがあります。

では、なぜボイトレをしているのに思いどおりに歌えないのか?
それはヴォーカルトレーニングが不足していたからです!

まず本来ボイトレ、つまりボイストレーニングというのは「発声に必要な筋力を鍛えること」を指します。私が自宅でしていたロングブレスやリップロール、声帯操作や共鳴などがそれに当たります。
ただ巷では「ボイストレーニング」と「ヴォーカルトレーニング」が混同して一つの「ボイストレーニング」として認知されていることが多いため、私みたいにボイトレしているのに結果が出ず悩んでしまう方が出てきます。
なので、まずトレーニングはこの二つに分けられることを理解しましょう。

では、次にヴォーカルトレーニングとは何か?
それは「歌い方のトレーニング」になります。

リズムやグルーヴ、ピッチ、しゃくりやビブラート、楽曲理解など様々なものがありますが、簡単に言うと、YouTubeでよく「紅蓮華の歌い方」や「白日の歌い方」など歌い方を解説している動画がありますが、これらがヴォーカルトレーニングに当たります。

では、このヴォーカルトレーニングが不足するとどうなるか?

私の場合、歌の練習をしていても「この曲をどのように誰に向けて歌おう」とか「この小節はこういう風に歌おう」とか考えずにただ歌詞をなぞるようにそのまま歌っていたので、抑揚がなかったり、ピッチが曖昧になったり、しゃくりやビブラートを連発し客観的に自分の歌を聴いたとき何を伝えたいのかが分からない歌になっていました。

野球のピッチャーでいうと、速い球投げられるようになる為に筋トレをメチャメチャ頑張って剛速球を投げられるようになったけど、投球練習していないから球にキレがなかったり、ノーコンだったりして試合じゃ使えないみたいな状態。

これ、すごく悲しいですし、辛いですよね(T_T)

なので、もしボイトレを長期間やってきて「高い声が出せるようになってきた」「声量が上がってきた」など効果が出てきているけど、歌になると「何か思ったように歌えない」という方は私が経験した状態になっている可能性があるので、気を付けていただきたいです。

貴重な時間を使い、記事を読んで頂きありがとうございました。
皆さんのボイトレの参考になれば幸いです。

それでは、また!

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