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恐ろしいライター界隈で生き残るために入った。

2022年2月。冬季北京オリンピックが華やかに行われているとき、私はスノーボード選手の記事を1500字300円でひたすら書いていた。記事の中身は、出身学校や、家族や彼女・彼氏の存在、推定年収など。

寒くて凍りそうな手でパソコンを打ちながら「彼女なんていてもいなくてもほっといたれよ」と思っていたが、もし推しの「藤井風くんの彼女はいるの?」という記事があれば、私は多分見てしまうだろう。なのでやはり需要のある記事なのだろう。

これがライティングが初めての私にとって、1500文字の記事を書くのに果てしなく時間がかかり、書くのは難しかった。思わず時給換算すると50円。苦いライターデビューだった。

そしてこの案件のディレクターは、罵倒系だった。
苦労して出した原稿をバカにする、こんなの赤ちゃんでもできることをあんたはできないと嫌味。できないのはわかっているけど、辛かった。

6本ほど書いた頃、耐えきえれなくて「済みません、一生懸命書きましたが力およばず、やめます」と辞退すると、なんで辞めるのか、おかしい、理由をちゃんとしっかり書いてくださいととことん問い詰めてきた。怖くて怖くて「しんどいんです!生活に支障が出るんです」と言ったら、最後の返事は「あ」だった。そしてグループから削除されたのだった。

罵倒と一方的な力で押さえ込まれる洗礼を受けて「こんなにライター界隈って怖いんや」「でもこれがライターの常識なのかもしれない」とおびえた。

しかし、ここで辞めるのは悔しい。でもこの恐ろしいライター界隈で生き残るには、何か講座かサロンに入らねばやっていけないぞとリサーチして出てきたのが、Twitterの中村昌弘さんである。Webライターラボというコミュニティをされているらしい。

しかし、コミュニティの中身はブラックボックスでよく分からない。人数も多すぎるし巨大なコミュニティなので、怪しい……と思っていた(ごめんちゃい)。入会を迷った。

その中村さんのWebライターラボで、いつもはラボのメンバーしか視聴できない講義を無料開放するという。とある有名ライターAさんをゲストに招いた講義で参加してみた。内容は、MECE(ミーシー・漏れなくダブりなく)で書きましょう、頭の中にホリエモンさんやひろゆきさんを置きなさい、そして2人から「で?」「それはあなたの感想ですよね」と言われ続けて記事を書いてみようということだった。

当時の私には難しくてよく理解できなかったが、こうやって記事を書いていくのか面白いと思ったし、やはりちゃんと勉強しないといけないなと感じた。プロに書くことを学ばないと生き残れないだろう。

さらに、この講義が終わった後のアフタートークで印象的な出来事があった。それは、Aさんが最近、本当に悔しいことがあって眠れなくて涙が出たのような話だったと思う。しかも、Aさん自身に起きたことで悔しいのではなく、尊敬する誰かが悪く言われていてそれが悔しくて悔しくて、だった。なかなかに熱い話だった。

そしてAさんの話を聞く中村さんである。中村さんはAさんの話を、うんうんと聞いていた。大きなコミュニティのオーナーである中村さん、私のイメージはすっごい敏腕ライターオーナー、戦国武将で言うと織田信長みたいな感じである。しかしどうも様子は違う。中村さんはタモリさんのように話を聞いていた。Aさんの話を優しく聞いていた。

アフタートークの後、雨上がりの晴れのようにその日の講義は終わった。

怖い、恐ろしいライターの世界は、そうでもないのかもしれない。Webライターラボ、入って頑張ってみようと私は決めたのでした。

そして2022年5月、Webライターラボに入り、
ラボメンバーだけが参加できる講義のアフタートークで
中村さんから、驚きの一言を聞くのである。(つづく)

Discord名:ひがし
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