【詩】 模糊

霧が立ち込める明け方
澄んだ空気が肺に刺さり
遠く見えないその場所を
見ようとじっと目を凝らす

空がグラデーションに染まり
曖昧な境目を見ては
混じり合う色に
妙なざわつきを覚えるばかり

悔やむ事ばかりを繰り返し
しかしそこから抜け出せず
泥濘に足を取られては
空を見上げて立ち尽くすばかり

抜け出そうとするから苦しくて
そのまま沈んでしまえばと
思いはすれど身動きはせず
遠くを見ては羨むばかり


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