【詩】 無才の鳥
半分は私のために
湧き出る心を言葉に乗せて
今日もつらつら書き綴る
もう半分はあなたのために
どうにかこうにか刺せないかなと
今日も必死に書き綴る
“所詮は唯の存在証明”
誰かが歌ったその言葉
同調しては不器用に鳴く
どれだけ言葉を並べてみても
毒にも薬にもなれない訳で
形のないものじゃなくて
物理的にあなたを縛りたい
半分は私のために
欲しい物を得たいがために
試行錯誤を繰り返す
もう半分はあなたのために
いつか救いになれますようにと
それを望んでいてくれたらなと
“降り出した雨に行く手を阻まれ”
誰かが歌ったその言葉
立ち止まる私もいつか飛べるか
どれだけ言葉を並べてみても
その実態は見えず触れず
形に残る確かな証を
あなたに届けられないのなら
すぐにでも消えてしまいたい
いつかっていつだよと
私も思うそう思う
神にも縋りたい想いを胸に
雨が止む日を待ち続けている