【詩】 紅葉

バスに乗る迄の僅かな時間
空の色が変わりゆく
去りゆくバスを眺めつつ
寒さに震える朝6時

街灯の樹木についた葉の色も
黄色や赤に染まりゆく
枯れる寸前の美しさを見ては
形容しがたい気持ちを覚え

視界を覆う白煙は
ニコチンと二酸化炭素を孕む
心の内の靄達も
併せて吐ければ楽なのに

喫煙の終わりを告げる振動が
時の経過を物語る
妄想の旅に終わりを告げて
逃げられない現実へ

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