【詩】 罅割
覆水盆に返らずの
響きが良くて繰り返す
覆水盆に返らず
駄目になったら戻れない
気がついた時にはもう遅くて
亀裂を指でなぞるばかりの
泣きそうな私が
ずっとヒビを見つめている
誰のせいにもできなくて
一人でじっと目を閉じてみても
割れる前には戻れないまま
何もかもに嫌気が差すね
落ちたスマホと落とした私
悪いのはそう落とした私
なのにどうして胸が痛んで
絶望色に染まりゆくのか
覆水盆に返らずの
響きが良くて繰り返す
覆水盆に返らず
駄目になったら戻れない
気がついた時にはもう遅くて
亀裂を指でなぞるばかりの
泣きそうな私が
ずっとヒビを見つめている
誰のせいにもできなくて
一人でじっと目を閉じてみても
割れる前には戻れないまま
何もかもに嫌気が差すね
落ちたスマホと落とした私
悪いのはそう落とした私
なのにどうして胸が痛んで
絶望色に染まりゆくのか